Axcelead社員インタビュー
#008

データの背景には「人の思い」がある

坂口 和弥  統合トランスレーショナル研究 主任研究員

戸惑いから、やりがいへ

2018年Axceleadに入社し、プラットフォームラボであるFrontier Technologyで バイオインフォマティクスという分野のデータ解析を担当しています。Axceleadに入社するまではアカデミアで研究をしていましたが、バイオインフォマティクス のスキルを、多様なプレーヤーが存在するビジネスの場で活用することで、より広く社会や世の中に貢献できると考えるようになりキャリアチェンジしました。バイオインフォマティクスではプログラミングが出来ることが必須となりますが、プログラミングを習得できたのは、 手順さえわかれば何でも解決できることに感激したからです。問題解決と効率化されていることに楽しさを感じる自分には合っていると感じています。

よく、キャリアチェンジするうえで不安はなかったのか?と聞かれることがありますが、 さほど不安はありませんでした。ただ、転職した当初は戸惑いを感じていました。アカデミアでは少数のテーマを年単位で行うので、プロジェクトでは関係者には前提知識が共有されていて、研究の終着点もある程度時間をかけて確定させていきます。一方で、Axceleadの受託研究では数ヶ月以内の短いサイクルでいろいろな研究にアサインされる場合も多くあり、限られた 期間でプロジェクトの目標にキャッチアップしてお客様のご要望にお応えしていく必要があります。そのため、それまでと比べると報告の粒度が小さく、お客様のご要望にお答えできているのか心配になることもありました。そのような時も、お客様との密接なコミュニケーションを持つことにより、報告の内容をキャリブレートしていくよう工夫してきました。その中で、お客様から「役に立った!」とお声いただけることも多く 、色々な研究に携わる機会が増え問題解決できる機会も増えてやりがいを感じています。

それぞれの強みを活かし、掛け合わせて問題解決を

私たちの強みの一つは、バイオインフォマティクス グループがデータ解析のみで独立している訳ではなく、ウェット実験ができるメンバーと同じ部門に属していることです。そのため、新しい実験系もとりいれて解析にチャレンジしていくことができます。最近シングル核RNA-Seqという技術が社内で確立され、お客さまにも提供できるようになりました(参考) 。この技術により、これまでは難しかった、臨床検体等の凍結されたサンプルを対象とした細胞レベルでの解析が可能になり、私たちがお役に立てる場面が大きく増えたのではないかと思います。 これからも、お客様の課題をどのように解決していくのかという視点から、ウェット・ドライの両方を併せた様々な切り口で革新的技術に挑戦していきたいです。

今いる場所を楽しむ

京都に住んでいたころは研究に没頭していて、全然観光しなかったんです。それを、とても後悔していて、住んでいるうちはなるべくその場所を堪能しようと思っています。長らく海から離れた地域に住んでいたので、湘南に引っ越してからはよく江の島や鎌倉に行っていました。湘南の四季折々の美しい風景には非常に良い刺激を受けリフレッシュできました。 今は閉まっているのですが、漁港等で新鮮な魚が買えたので、YouTube を見ながら自分で魚をさばいたりしていました。最近はなかなか外にでて少しリフレッシュする機会がなく困っていたのですが、 10年振りにネットで囲碁をはじめました。10分ほどで勝負がつくので気軽で楽しんでいます。

思いを創薬研究に注ぐ

創薬研究の最大のやりがいは、そのデータの背景に「人の思い」があるからだと感じています。例えば、私は前職から臨床検体由来のデータを扱うことが多いのですが、そこには、患者様・提供者様だけではなく、ご家族、そのサンプリングに従事している医師の先生方や医療従事者の皆様、また実験を行う研究者等幅広い人が関わっています。 臨床検体は培養細胞からのデータなどとは異なり、背景 が大きく異なっているのでデータのばらつきも大きく解釈が難しいです。しかし、それだけ多くの人の思いを背負っている貴重なものだからこそ、様々な相違工夫によってそこから何かを得るというモチベーションとなります。

今挙げたことは、創薬研究全般に共通していることです。今苦しんでいる患者様の助けになりたいという大きな目標に向かう過程で、様々な関係者の献身の上に研究が進められています。もちろん試験にはいろいろな制約があり 、いつもベストなコンディションのデータだけが 得られる訳ではありません。多様な課題のあるなかで、なんとかして治療法の糸口を見つけたいというお客様の思いに寄り添い、これからも、その大きな目標を共有するパートナーとしてありつづけたいです 。

坂口 和弥  統合トランスレーショナル研究 主任研究員

京都大学大学院生命科学研究科に在籍し、発生生物学・再生医学研究に携わる。 修士課程修了後、独立行政法人研究所等を経て、2018年にAxcelead Drug Discovery Partners株式会社に入社、バイオインフォマティクス研究に従事。