About internal_communication@axcelead.com

This author has not yet filled in any details.
So far internal_communication@axcelead.com has created 74 blog entries.

第42回メディシナルケミストリーシンポジウムへの企業ブース出展について

2025年11月18から徳島で開催される第42回メディシナルケミストリーシンポジウムに企業ブースを出展します。
当社は、創薬研究を総合的に支援しており、化合物のデザインから合成、分析・精製、薬理学的および物性学的評価に至るまで、創薬に必要な各種研究をお客様のニーズに応じてワンストップで提供しています。低分子創薬はもとより、近年注目を集める標的タンパク質分解誘導剤(TPD)やペプチド創薬、核酸創薬においても豊富な実績に基づき継続的に技術力を高めています。
企業ブースでは、最新の事例を交えながら、各技術の特長と創薬プロセスの加速に向けた応用についてご紹介します。本会に参加を予定されている方は、是非、当社の企業ブースにお立ち寄りください。

【学会概要】
第42回メディシナルケミストリーシンポジウム

開催期間:2025年11月18日(火)~20日(木)
場所:あわぎんホール(徳島県徳島市藍場町2丁目14)
企業ブース:No.49

2025-11-10T14:53:00+09:002025/11/10|

Pharmacology BUの仁尾研究員がObesityWeek® 2025にてポスター発表をします

仁尾 泰徳 Pharmacology Business Unit, Director
2002年に武田薬品工業に入社し、薬理研究者として糖尿病・肥満など代謝疾患、希少疾患、再生医療研究に携わる。2023年にAxcelead Drug Discovery Partners株式会社へ入社し、循環・代謝疾患グループをリードしている。

 

仁尾 泰徳 Pharmacology Business Unit, Director
2002年に武田薬品工業に入社し、薬理研究者として糖尿病・肥満など代謝疾患、希少疾患、再生医療研究に携わる。2023年にAxcelead Drug Discovery Partners株式会社へ入社し、循環・代謝疾患グループをリードしている。

 

2025年11月4~7日の4日間、アトランタで開催されるObesityWeek® 2025で、Pharmacology BUの仁尾研究員がポスター発表をします。本学会への参加を予定されている方は、是非発表をご覧ください。

【学会概要】
ObesityWeek® 2025

【ポスター発表】
日時:2025年11月6日(木)2:30~3:30 pm
場所: アメリカ合衆国ジョージア州アトランタ
タイトル:「Anti-Obese Effects of GLP-1 Related Peptides on MC4R Deficient Mice and Nauseous Experiment Systems」
ポスター番号:Poster-715

【発表概要】
食事誘発性肥満(DIO)マウスは抗肥満薬評価に広く用いられている。しかし、肥満形成には6週齢から約20週間の高脂肪食給餌期間を要し、薬効評価までに長期間を必要とすることが創薬研究の障壁となっている。メラノコルチン4受容体(MC4R)欠損マウスは10週齢頃から野生型に比べて顕著な体重増加を示し、短期間で薬効評価が可能な遺伝的肥満モデルと考えられる。本研究ではMC4R欠損マウスを用いて、GLP-1アナログ(セマグルチド、チルゼパチド、レタトルチド)の抗肥満効果を比較し、臨床試験結果と同様の有効性を示すかを検証した。体重低下作用はチルゼパチド>レタトルチド>セマグルチドの順に認められ、筋肉量減少も確認され、臨床報告と整合する結果が得られた。これらの知見から、MC4R欠損マウスは短期間で薬効を評価できる臨床外挿性の高いモデルであり、抗肥満薬の有効性評価に有用であることが示唆された。一方、GLP-1アナログは強力な抗肥満作用を示す反面、高頻度で悪心・嘔吐などの副作用が報告されている。げっ歯類は生理的に嘔吐反射を欠くため、従来モデルではこれら副作用の再現が困難である。そこで我々は、味覚嫌悪、唾液アミラーゼ分泌、胃排出遅延、パイカ行動を指標とする嘔吐反射の補完的評価系を正常マウスおよびラットで構築し、GLP-1アナログによる悪心・嘔吐様反応を捉えることに成功した。本研究において我々は、1)MC4R欠損マウスが短期間で抗肥満薬の薬効を評価できる有用なモデルであること、2)正常げっ歯類を用いた補完的評価系がGLP-1アナログによる悪心・嘔吐の副作用予測に活用しうることを明らかにした。これらの成果は、抗肥満薬の前臨床開発における薬効および安全性評価の高度化に寄与し得ることを示唆している。

【Axcelead DDPのソリューション】
ADDPではMC4R欠損マウス以外にも多くのモデルや評価指標を保有しています。代謝疾患領域では20年以上の経験のある研究者も多数在籍しており、ターゲットや症状に応じて最適な創薬研究をご提案・加速することが可能です。 薬効がオンターゲットかどうかの検証は遺伝子欠損マウスを迅速に活用できます。病理解析やOmicsの技術と融合することで、作用機序(MOA)や病態解析、安全性評価までも一貫して対応可能です。創薬研究にお困りの際は、ぜひお気軽にご相談ください。

仁尾 泰徳 Pharmacology Business Unit, Director
2002年に武田薬品工業に入社し、薬理研究者として糖尿病・肥満など代謝疾患、希少疾患、再生医療研究に携わる。2023年にAxcelead Drug Discovery Partners株式会社へ入社し、循環・代謝疾患グループをリードしている。

 

2025年11月4~7日の4日間、アトランタで開催されるObesityWeek® 2025で、Pharmacology BUの仁尾研究員がポスター発表をします。本学会への参加を予定されている方は、是非発表をご覧ください。

【学会概要】
ObesityWeek® 2025

【ポスター発表】
日時:2025年11月6日(木)2:30~3:30 pm
場所: アメリカ合衆国ジョージア州アトランタ
タイトル:「Anti-Obese Effects of GLP-1 Related Peptides on MC4R Deficient Mice and Nauseous Experiment Systems」
ポスター番号:Poster-715

【発表概要】
食事誘発性肥満(DIO)マウスは抗肥満薬評価に広く用いられている。しかし、肥満形成には6週齢から約20週間の高脂肪食給餌期間を要し、薬効評価までに長期間を必要とすることが創薬研究の障壁となっている。メラノコルチン4受容体(MC4R)欠損マウスは10週齢頃から野生型に比べて顕著な体重増加を示し、短期間で薬効評価が可能な遺伝的肥満モデルと考えられる。本研究ではMC4R欠損マウスを用いて、GLP-1アナログ(セマグルチド、チルゼパチド、レタトルチド)の抗肥満効果を比較し、臨床試験結果と同様の有効性を示すかを検証した。体重低下作用はチルゼパチド>レタトルチド>セマグルチドの順に認められ、筋肉量減少も確認され、臨床報告と整合する結果が得られた。これらの知見から、MC4R欠損マウスは短期間で薬効を評価できる臨床外挿性の高いモデルであり、抗肥満薬の有効性評価に有用であることが示唆された。一方、GLP-1アナログは強力な抗肥満作用を示す反面、高頻度で悪心・嘔吐などの副作用が報告されている。げっ歯類は生理的に嘔吐反射を欠くため、従来モデルではこれら副作用の再現が困難である。そこで我々は、味覚嫌悪、唾液アミラーゼ分泌、胃排出遅延、パイカ行動を指標とする嘔吐反射の補完的評価系を正常マウスおよびラットで構築し、GLP-1アナログによる悪心・嘔吐様反応を捉えることに成功した。本研究において我々は、1)MC4R欠損マウスが短期間で抗肥満薬の薬効を評価できる有用なモデルであること、2)正常げっ歯類を用いた補完的評価系がGLP-1アナログによる悪心・嘔吐の副作用予測に活用しうることを明らかにした。これらの成果は、抗肥満薬の前臨床開発における薬効および安全性評価の高度化に寄与し得ることを示唆している。

【Axcelead DDPのソリューション】
ADDPではMC4R欠損マウス以外にも多くのモデルや評価指標を保有しています。代謝疾患領域では20年以上の経験のある研究者も多数在籍しており、ターゲットや症状に応じて最適な創薬研究をご提案・加速することが可能です。 薬効がオンターゲットかどうかの検証は遺伝子欠損マウスを迅速に活用できます。病理解析やOmicsの技術と融合することで、作用機序(MOA)や病態解析、安全性評価までも一貫して対応可能です。創薬研究にお困りの際は、ぜひお気軽にご相談ください。

仁尾 泰徳 Pharmacology Business Unit, Director
2002年に武田薬品工業に入社し、薬理研究者として糖尿病・肥満など代謝疾患、希少疾患、再生医療研究に携わる。2023年にAxcelead Drug Discovery Partners株式会社へ入社し、循環・代謝疾患グループをリードしている。

 

2025-10-24T09:11:42+09:002025/10/24|

Pharmacology BUの草野研究員が第59回日本実験動物技術者協会総会のシンポジウムで発表します

2025年10月23~25日の3日間、鳥取県米子市で開催される第59回日本実験動物技術者協会総会で、Pharmacology BUの草野研究員が口頭発表をします。本学会への参加を予定されている方は、是非発表をご覧ください。

【学会概要】
第59回日本実験動物技術者協会総会

【口頭発表】
日時:2025年10月25日(土)13:40~15:10
場所: 米子コンベンションセンター BIGSHIP
タイトル:「99万人の願いを胸に ~がん研究者としての想い~」
Presentation number:シンポジウム3

【発表概要】
がんは依然としてアンメットメディカルニーズの高い疾患であり、治療法や新薬の開発に向けた研究が日々進められています。
その中で動物実験はがん創薬研究において欠かせない役割を果たしており、私たち実験動物技術者の技術の向上や新規薬効試験系の構築は、患者さんの希望に繋がる重要な使命です。それらを達成した先には沢山の患者さんの快方と笑顔が待っており、私自身、多くの方々の期待を背負っていること常に心に留めながら、研究に取り組んでいます。
本シンポジウムでは、 Axceleadおけるがんの創薬研究の取り組みを概説するとともに、実験動物技術者として、研究者としての想いを共有し、私たちの努力が少しでも患者さんの希望に繋がることを願って発表します。

【Axcelead DDPのソリューション】
Axceleadでは、低分子医薬に加え、抗体医薬、核酸医薬、RNA構造標的、標的タンパク質分解など、幅広いモダリティーに対応したin vitro/in vivo評価系を整備しています。特に、ヒト新鮮がん組織を用いたin vitro評価系、同所性移植モデルの作製や薬効評価、ヒトと同じ評価システムであるX線CT装置等を用いたin vivoイメージングシステムなど、ヒトへの外挿性が高い試験系の構築に注力しています。
創薬に関する課題やご興味のある評価系がございましたら、ぜひお気軽にご相談ください。

草野 かおり Pharmacology Business Unit
理化学研究所、キリンホールディングス株式会社、日本チャールスリバー株式会社など複数の施設において主にマウス、ラットの実験動物を用いた研究、試験に従事。2018年にAxcelead Drug Discovery Partners株式会社に入社し、がん領域を中心に薬理試験を担当。実験動物一級技術者、実験動物技術指導員。

 

2025-10-17T09:56:17+09:002025/10/17|

日本薬物動態学会第40回年会 出展のお知らせ

2025年10月20~23日の4日間、京都府で開催される日本薬物動態学会第40回年会で企業出展をします。本学会への参加を予定されている方は、是非当社ブースにお越しください。

【学会概要】
日本薬物動態学会第40回年会

開催期間:2025年10月20日(月)から23日(木) *企業展示は10月21日(火)より
会場:京都市勧業館 「みやこめっせ」
ブースNo.:5

併せて、DMPK BU浅野研究員(2025年10月22日/ SY7-3)招待講演、DMPK BU 野中研究員(2025年10月22日/ P-128)及び長坂研究員(2025年10月23日/ P-059)がポスター発表をします。是非発表をご覧ください。

DMPK BU浅野研究員が日本薬物動態学会第40回年会で空間トランスクリプトミクスについて招待講演を行います
DMPK BU 長坂研究員が日本薬物動態学会第40回年会でポスター発表をします
DMPK BU 野中研究員が日本薬物動態学会第40回年会でポスター発表をします

2025-10-17T09:39:07+09:002025/10/17|

DMPK BU浅野研究員が日本薬物動態学会第40回年会で空間トランスクリプトミクスについて招待講演を行います

浅野 真也 DMPK Business Unit
修士(農学)。東京大学大学院農学生命科学研究科修士課程卒業後、ベンチャー企業を経て、2017年にAxcelead Drug Discovery Partners 株式会社に入社。バイオインフォマティクスを担当。

浅野 真也 DMPK Business Unit
修士(農学)。東京大学大学院農学生命科学研究科修士課程卒業後、ベンチャー企業を経て、2017年にAxcelead Drug Discovery Partners 株式会社に入社。バイオインフォマティクスを担当。

2025年10月20~23日の3日間、京都府で開催される日本薬物動態学会第40回年会で、DMPK BU浅野研究員がシンポジウムで空間トランスクリプトミクスについて招待講演を行います。本学会への参加を予定されている方は、是非発表をご覧ください。

【学会概要】
日本薬物動態学会第40回年会

【口頭発表】
日時:2025年10月22日(水)8:30~11:00
場所: 京都市勧業館 「みやこめっせ」
シンポジウム7「分野横断的な薬物動態学の基礎講座」
タイトル:「From basics to breakthroughs: a comprehensive guide to spatial transcriptomics and its data journey」
Presentation number:SY7-3

【発表概要】
空間トランスクリプトミクスは、近年急速に発展している次世代オミクス技術の一つです。従来のトランスクリプトミクスが細胞や組織全体の平均的な遺伝子発現を捉えるのに対し、本技術は組織切片上でRNA発現を空間座標とともに可視化することで、細胞集団の空間的な不均一性や周囲微小環境との相互作用を明らかにします。これにより、疾患メカニズムの理解や創薬における新規ターゲット・バイオマーカー探索への応用が期待されています。
本講演では、空間トランスクリプトミクスの技術概要と主要な解析アプローチを紹介し、得られる知見を最大化するための課題や留意点、さらに応用事例を交えて解説します。

【Axcelead DDPのソリューション】
Axceleadでは、病理専門家による切片作成やデータ取得・解析の受託にとどまらず、研究全体を一貫してサポートしています。これまでに蓄積してきた豊富な経験と実績を活かし、試験デザインや研究立案の段階から包括的な提案を行うことが可能です。

【関連サービス】
空間的トランスクリプトミクス

浅野 真也 DMPK Business Unit
修士(農学)。東京大学大学院農学生命科学研究科修士課程卒業後、ベンチャー企業を経て、2017年にAxcelead Drug Discovery Partners 株式会社に入社。バイオインフォマティクスを担当。

2025年10月20~23日の3日間、京都府で開催される日本薬物動態学会第40回年会で、DMPK BU浅野研究員がシンポジウムで空間トランスクリプトミクスについて招待講演を行います。本学会への参加を予定されている方は、是非発表をご覧ください。

【学会概要】
日本薬物動態学会第40回年会

【口頭発表】
日時:2025年10月22日(水)8:30~11:00
場所: 京都市勧業館 「みやこめっせ」
シンポジウム7「分野横断的な薬物動態学の基礎講座」
タイトル:「From basics to breakthroughs: a comprehensive guide to spatial transcriptomics and its data journey」
Presentation number:SY7-3

【発表概要】
空間トランスクリプトミクスは、近年急速に発展している次世代オミクス技術の一つです。従来のトランスクリプトミクスが細胞や組織全体の平均的な遺伝子発現を捉えるのに対し、本技術は組織切片上でRNA発現を空間座標とともに可視化することで、細胞集団の空間的な不均一性や周囲微小環境との相互作用を明らかにします。これにより、疾患メカニズムの理解や創薬における新規ターゲット・バイオマーカー探索への応用が期待されています。
本講演では、空間トランスクリプトミクスの技術概要と主要な解析アプローチを紹介し、得られる知見を最大化するための課題や留意点、さらに応用事例を交えて解説します。

【Axcelead DDPのソリューション】
Axceleadでは、病理専門家による切片作成やデータ取得・解析の受託にとどまらず、研究全体を一貫してサポートしています。これまでに蓄積してきた豊富な経験と実績を活かし、試験デザインや研究立案の段階から包括的な提案を行うことが可能です。

【関連サービス】
空間的トランスクリプトミクス

浅野 真也 DMPK Business Unit
修士(農学)。東京大学大学院農学生命科学研究科修士課程卒業後、ベンチャー企業を経て、2017年にAxcelead Drug Discovery Partners 株式会社に入社。バイオインフォマティクスを担当。

2025-11-10T10:16:43+09:002025/10/17|

DMPK BU 長坂研究員が日本薬物動態学会第40回年会でポスター発表をします

2025年10月20~23日の4日間、京都府で開催される日本薬物動態学会第40回年会で、DMPK BU 長坂研究員がポスター発表をします。本学会への参加を予定されている方は、是非発表をご覧ください。

【学会概要】
日本薬物動態学会第40回年会

【ポスター発表】
日時:2025年10月23日(木)
場所: 京都市勧業館 「みやこめっせ」
タイトル:「Development of drug metabolism method by human microbiome」
論文著者:長坂恒佑、志賀功一、青山和誠
Presentation number:P-059

【発表概要】
近年、主に研究対象とされてきた肝臓や小腸に加え、腸内細菌による薬物代謝が薬効や個人差に影響を及ぼす可能性が示唆されており、その重要性が注目されています。しかし、これまで、多くの腸内細菌による代謝研究は、特定の細菌種や特殊な装置を用いたものに限られており、腸内細菌による薬物代謝条件を標準化する検討事例はありませんでした。本研究では、凍結保存したヒト便試料を用いて、腸内細菌による薬物代謝を評価するための簡便かつ実用的な標準条件を設定したので紹介します。

【Axcelead DDPのソリューション】
Axcelead DDPでは、一般的な生体試料に加え、通常は使用されない細胞種や酵素源を用いた試験にも柔軟に対応可能です。従来の評価系に限らず、新規領域や未経験の評価手法をご検討の際には、ぜひ当社にご相談ください。

長坂 恒佑 DMPK Business Unit
金沢大学大学院博士前期課程修了後、製薬企業を経て、2022年にAxcelead Drug Discovery Partners株式会社に入社。幅広く探索薬物動態評価に従事している。

 

2025-10-15T10:56:18+09:002025/10/09|

DMPK BU 野中研究員が日本薬物動態学会第40回年会でポスター発表をします

2025年10月20~23日の4日間、京都府で開催される日本薬物動態学会第40回年会で、DMPK BU 野中研究員がポスター発表をします。本学会への参加を予定されている方は、是非発表をご覧ください。

【学会概要】
日本薬物動態学会第40回年会

【ポスター発表】
日時:2025年10月22日(水)17:10-18:10
場所: 京都市勧業館 「みやこめっせ」
タイトル:「抗ヒトIgGイムノキャプチャーとインタクトMSを用いたADC開発初期段階におけるマウス血漿中のin vivo DAR評価法」
Presentation number:P-128

【発表概要】
抗体薬物複合体(ADC)は、抗体の標的特異性と薬物の効果を組み合わせた医薬品として注目を集めています。その開発においてDAR(Drug-to-Antibody Ratio:薬物–抗体比)は薬効と安全性を左右する極めて重要な指標です。しかし、探索段階では標的抗原やペイロード特異的抗体の入手が難しく、従来のげっ歯類での薬物動態試験ではin vivoでのDAR解析が困難という課題がありました。
私たちはこの課題に対し、抗ヒトIgG抗体を用いた免疫キャプチャーとインタクト質量分析を組み合わせた新しい評価法を検討しました。本手法を用いることで、標的やペイロードに特異的な試薬を使わずにマウス血漿中ADCの 時間依存的DARプロファイルを取得できました。これにより、研究初期段階からADCの効率的かつ迅速な最適化が可能となります。
今回の発表では、モデル薬剤T-DM1 を用いて本手法の有用性を実証しました。この成果が今後のADC研究・開発を加速し、より効果的で安全性の高い新薬の創出につながることを期待します。

【Axcelead DDPのソリューション】
Axcelead DDPは、ADCの薬物動態評価、免疫キャプチャー技術、質量分析解析に豊富な経験を有しており、探索段階から一貫したサポートを提供します。標的やペイロード特異的抗体が入手できない場合でも、当社が開発した抗ヒトIgG免疫キャプチャーとインタクト質量分析の手法によりマウス血漿中の時間依存的なDARプロファイルを取得可能です。得られたデータは薬物放出挙動の解析や候補化合物の最適化に活用できます。ADCのDAR評価をご検討の際は、是非、当社にご相談ください。

野中 雅美 DMPK Business Unit
武田薬品工業株式会社を経て、2017年にAxcelead Drug Discovery Partners 株式会社に入社。探索から開発ステージの薬物代謝研究に従事。

 

2025-10-21T12:39:03+09:002025/10/07|

Bio Japan 2025出展のお知らせ

Axcelead Drug Discovery Partners株式会社は、2025年10月8日からパシフィコ横浜で開催される「Bio Japan 2025」に企業ブースを出展します。
本展示会は、ライフサイエンス分野における国内外の企業・研究機関が一堂に会する国際的なイベントです。当社は、創薬支援に関する独自技術、最新のソリューションやサービスについてご紹介します。
本展示会に参加される方は、是非、当社ブースにお越しください。

【開催概要】
展示会名:Bio Japan 2025
開催期間:2025年10月8日(水)から10日(金)
会場:パシフィコ横浜
ブースNo.:D-27

2025-09-19T08:46:14+09:002025/09/19|

Safety BU甲斐研究員が9th Drug Discovery & Lead Optimizationで口頭発表します

甲斐清徳 Safety Business Unit
1992年旭化成に入社し、2000年に第一製薬に転職後、第一三共に転籍。2008年にNorth Carolina State Universityに留学し、NIEHSとの共同研究に参画。第一三共では、臨床検査・病理検査のグループ長、安全性戦略会議体の議長として探索から後期開発、Life cycle …

甲斐清徳 Safety Business Unit
1992年旭化成に入社し、2000年に第一製薬に転職後、第一三共に転籍。2008年にNorth Carolina State Universityに留学し、NIEHSとの共同研究に参画。第一三共では、臨床検査・病理検査のグループ長、安全性戦略会議体の議長として探索から後期開発、Life cycle …

2025年10月6~8日の3日間、テキサスで開催される9th Drug Discovery & Lead Optimizationで、Safety BU 甲斐研究員が口頭発表をします。本学会への参加を予定されている方は、是非発表をご覧ください。

【学会概要】
9th Drug Discovery & Lead Optimization

【口頭発表】
日時:2025年10月7(火) 10:35-10:55 (米国中央時間 CDT)
タイトル:「Pathophysiological significance of vacuolization in renal tubular epithelium in various renal toxicity models of rats」

【発表概要】
腎臓は糸球体での薬物の濾過、尿細管での薬物を含む再吸収・分泌の他、各種生理活性物質の生成・分泌を司る重要な臓器である。腎臓を構成する細胞のうち、短期間の曝露で毒性標的となりやすい細胞は尿細管上皮である。特に近位尿細管上皮は再吸収能が高く、生理学的にも微細空胞がみられる。そのため、毒性試験でしばしば、空胞化が認められることがあるが、その機序は様々であり、病理組織学的に空胞化が認められても、その機序を検証すると上皮傷害を示唆しない生理学的反応と判断される場合がある。本講演では、種々の毒性機序を示す薬剤でラットに尿細管上皮の空胞化を誘発して、その病態生理学的意義を病理組織学的検査(光顕、電顕)、尿中バイオマーカー、クリアチニンクリアランス、In situ hybridizationで包括的に評価し、毒性学的意義の判断で重要な腎毒性評価手法について紹介する。

【Axcelead DDPのソリューション】
Axcelead DDPは腎毒性を含む多様な臓器毒性について、その毒性学的意義の判断も踏まえた的確な評価が可能な創薬研究の基盤を有しています。探索安全性評価で認められる病理学的変化の解釈、毒性機序試験、申請パッケージ等でお困りの際や、非臨床安全試験計画等をご検討の際は、是非、当社にご相談ください。

甲斐清徳 Safety Business Unit
1992年旭化成に入社し、2000年に第一製薬に転職後、第一三共に転籍。2008年にNorth Carolina State Universityに留学し、NIEHSとの共同研究に参画。第一三共では、臨床検査・病理検査のグループ長、安全性戦略会議体の議長として探索から後期開発、Life cycle …

2025年10月6~8日の3日間、テキサスで開催される9th Drug Discovery & Lead Optimizationで、Safety BU 甲斐研究員が口頭発表をします。本学会への参加を予定されている方は、是非発表をご覧ください。

【学会概要】
9th Drug Discovery & Lead Optimization

【口頭発表】
日時:2025年10月7(火) 10:35-10:55 (米国中央時間 CDT)
タイトル:「Pathophysiological significance of vacuolization in renal tubular epithelium in various renal toxicity models of rats」

【発表概要】
腎臓は糸球体での薬物の濾過、尿細管での薬物を含む再吸収・分泌の他、各種生理活性物質の生成・分泌を司る重要な臓器である。腎臓を構成する細胞のうち、短期間の曝露で毒性標的となりやすい細胞は尿細管上皮である。特に近位尿細管上皮は再吸収能が高く、生理学的にも微細空胞がみられる。そのため、毒性試験でしばしば、空胞化が認められることがあるが、その機序は様々であり、病理組織学的に空胞化が認められても、その機序を検証すると上皮傷害を示唆しない生理学的反応と判断される場合がある。本講演では、種々の毒性機序を示す薬剤でラットに尿細管上皮の空胞化を誘発して、その病態生理学的意義を病理組織学的検査(光顕、電顕)、尿中バイオマーカー、クリアチニンクリアランス、In situ hybridizationで包括的に評価し、毒性学的意義の判断で重要な腎毒性評価手法について紹介する。

【Axcelead DDPのソリューション】
Axcelead DDPは腎毒性を含む多様な臓器毒性について、その毒性学的意義の判断も踏まえた的確な評価が可能な創薬研究の基盤を有しています。探索安全性評価で認められる病理学的変化の解釈、毒性機序試験、申請パッケージ等でお困りの際や、非臨床安全試験計画等をご検討の際は、是非、当社にご相談ください。

甲斐清徳 Safety Business Unit
1992年旭化成に入社し、2000年に第一製薬に転職後、第一三共に転籍。2008年にNorth Carolina State Universityに留学し、NIEHSとの共同研究に参画。第一三共では、臨床検査・病理検査のグループ長、安全性戦略会議体の議長として探索から後期開発、Life cycle …

2025-09-18T14:06:08+09:002025/09/18|

xFOREST TherapeuticsとAxcelead DDP、RNA構造標的創薬に向けた共同研究を開始

印刷用PDF

株式会社イクスフォレストセラピューティクス(本社:京都府京都市、代表取締役社長CEO:樫田俊一、代表取締役CTO:小松リチャード馨、以下、xFOREST)とAxcelead Drug Discovery Partners株式会社(本社:神奈川県藤沢市、代表取締役社長:岡田 健吾、以下、Axcelead DDP)は、複数疾患を対象としたRNA構造標的医薬品の創出を目的とした共同研究※を開始することになりましたのでお知らせします。

xFORESTは、独自に設計・構築したRNA構造ライブラリと大規模なハイスループットスクリーニング技術を融合した「FOREST Technologies」により、RNAを標的とする低分子化合物の探索に特化した創薬技術基盤を展開しています。これにより、従来の創薬手法ではアクセスが困難だったRNA構造領域に対して、新たな分子設計の可能性を切り拓いています。xFORESTは、この技術基盤を活用し、自社での研究開発に加え、共同研究などを通じて製薬企業との協働も積極的に進めており、RNA標的創薬の領域で実用性と革新性を兼ね備えたパートナーとしての役割を果たしています。

Axcelead DDPは、製薬企業由来の創薬プラットフォームを有する創薬ソリューションプロバイダーであり、自社開発に加え、戦略的パートナーシップも活用することで創薬プラットフォームを進化させ、統合型創薬支援サービスを多様な創薬プレイヤーに提供しています。Axcelead DDPは、従来のタンパク質標的創薬に代わる革新的なアプローチとしてRNA標的創薬を次世代の低分子創薬モダリティと位置づけ、創薬研究の技術力強化を進めています。

本共同研究では、xFORESTとAxcelead DDPが連携してRNA構造標的創薬プラットフォームを強化し、研究効率と候補化合物の創出確率を高めることにより、RNA構造を標的とする革新的低分子医薬品の創出を目指します。なお、xFORESTは本共同研究で見出された低分子化合物を独占的に研究開発および販売する権利を有し、Axcelead DDPは、xFORESTから事業の進捗に応じた対価を受け取る権利を有します。

xFORESTの代表取締役社長CEO 樫田俊一は、「このたびAxcelead DDPとの新たな共同研究を開始できることを大変嬉しく思います。Axcelead DDPが長年培ってきた低分子創薬の知見と当社の高精度なRNA解析技術を融合し、mRNAやPre-mRNAを標的とする革新的な創薬を一層加速できると確信しています。私たちは、この挑戦を原動力に、一日でも早く患者様へ新たな治療選択肢をお届けできるよう、全力で取り組んでまいります。」と述べています。

Axcelead DDPの代表取締役社長 岡田健吾は、「RNA構造標的創薬におけるリーディングカンパニーの1つであるxFORESTと共同研究をスタートできることを大変嬉しく思います。今回の共同研究を通じて、当社のRNA構造標的創薬の技術力がさらに高まることを確信しています。当社が保有するRNA創薬プラットフォームを一層強化することで、高難度の創薬研究において創薬プレイヤーに高品質のソリューションを提供し、画期的新薬の創出に貢献してまいります。」と述べています。

※本共同研究は、令和6年度成長型中小企業等研究開発支援事業(Go-Tech事業)に採択されたxFORESTの研究開発計画「細胞内活性型RNA結合医薬候補化合物の予測システムを実現する統合情報解析技術開発」に基づく取組を含みます。

以上

<xFORESTについて>
xFOREST Therapeuticsは、2020年5月に京都で設立された、RNAを標的とする低分子創薬開発をサポートする日本発の創薬プラットフォームプロバイダーです。独自の「FOREST technologies」により、RNAに選択的に結合し生理活性を有する低分子化合物の同定を可能にしています。これにより、従来の手法では標的化が困難であったRNAを起点とする疾患領域へのアプローチを実現しています。
同社はこの先進的な技術基盤を活かし、RNA構造に着目した分子探索から初期創薬研究における評価・最適化まで、幅広い研究段階に対応可能な支援体制を整えています。xFOREST Therapeuticsは、RNA創薬の新たな可能性を切り拓くパートナーとして、創薬研究の高度化に貢献しています。
https://www.xforestx.com

<Axcelead DDPについて>
Axcelead DDPは、2017年7月に武田薬品工業株式会社の創薬プラットフォームを引き継いで事業を開始した日本初の創薬ソリューションプロバイダーです。大規模化合物ライブラリーを含む最先端の研究基盤およびスクリーニング・化学・薬効薬理・DMPK・安全性といった創薬に必要な全ての機能を一つの拠点に集約し、シームレスな体制で効率的かつ柔軟な創薬支援サービスを提供しています。また、創薬に関する豊富な経験や知識と独自のAIプラットフォームを融合させることによって、高品質な新薬候補化合物を迅速に創出します。Axcelead DDPはこれらの強みを生かし、創薬ターゲットの探索から臨床開発への橋渡しまでのプロセスで直面する様々な課題に対するソリューションをワンストップで提供しています。https://www.axcelead.com/

 

2025-09-18T08:29:52+09:002025/09/18|

Pharmacology BU田中研究員と小川研究員が実中研主催のシンポジウムで発表します

2025年9月24日に石川県金沢市で開催される実中研主催のシンポジウム:抗腫瘍剤開発における新しいアプローチで、Pharmacology BU田中研究員と小川研究員が口頭発表をします。本シンポジウムへの参加を予定されている方は、是非発表をご覧ください。

【学会概要】
シンポジウム:抗腫瘍剤開発における新しいアプローチ
主催:公益財団法人 実中研 後援:インビボサイエンス株式会社

【口頭発表】
日時:2025年9月24日(水)14:50~15:50
場所: ホテル金沢 2階ダイヤモンドルーム
タイトル:1. ヒト臨床外挿性を高める前臨床モデルの統合活用による創薬支援戦略、2. 多様なモダリティに対応する免疫ヒト化マウスプラットフォームの構築」
企業講演1

【発表概要】
有効かつ副作用の少ない新薬の創出には、ヒトへの外挿性が高いin vitroおよびin vivoの前臨床モデルが重要です。とりわけ、免疫ヒト化マウスは、ヒトでの免疫応答や薬効・安全性をマウスで高精度に再現できることから、ヒトへの外挿性が高い前臨床モデルとして注目されています。一方、従来の動物実験は倫理面などの課題から世界的に縮小傾向にあり、各国規制当局は非動物試験法(NAMs)の導入を推進しています。
このような背景を踏まえ、Axcelead DDPでは、統合創薬プラットフォームを基盤に、ヒト外挿性の高いin vitroおよびin vivo前臨床モデルの整備を進めています。
本講演では、これらの取り組みのうち、ヒト新鮮がん臨床検体サンプル、がんオルガノイド、生体模倣システム(MPS)を活用したモデルについて概説し、免疫ヒト化マウスプラットフォームの特長およびその具体的な活用事例を詳しく紹介します。

【Axcelead DDPのソリューション】
Axcelead DDPでは、ヒト新鮮がん臨床検体サンプルやヒト化マウスを中心としたヒトへの外挿性が高い前臨床モデルの構築を進めています。創薬研究におけるヒトでの効果・副作用の予測や種差など、ヒトへの外挿性でお困りの際は、是非、当社にご相談ください。

田中浩史 Pharmacology Business Unit
九州大学大学院農学研究科修士課程を卒業後、武田薬品工業を経て、Axcelead Drug Discovery Partners株式会社へ転籍。癌領域を中心に薬理研究を担当。

小川雅弘  Pharmacology Business Unit
大阪大学大学院医学系研究科博士課程修了後、大学教員や企業研究員を経て、2021年にAxcelead Drug Discovery Partners 株式会社に入社。がん免疫領域を中心に薬理研究を担当。

2025-09-11T13:47:14+09:002025/09/11|

Pharmacology BU 田畑研究員が第84回日本癌学会学術総会でポスター発表します

2025年9月25~27日の3日間、石川県金沢市で開催される第84回日本癌学会学術総会で、Pharmacology BU 田畑研究員がポスター発表をします。本学会への参加を予定されている方は、是非発表をご覧ください。

【学会概要】
第84回日本癌学会学術総会

【ポスター発表】
日時:2025年9月27日(土)16:15-17:00
場所: もてなしドーム地下広場
タイトル:「ヒトのtumoroidを用いた腫瘍環境を保持するin vitro評価系の構築」
セッション名:I-P10-7
演題番号:P-3155

【発表概要】
新規抗がん剤の開発において従来より汎用されている、単一細胞での培養評価系や複数種の細胞での2D培養評価系は、複雑かつ不均一な腫瘍微小環境 (TME) を十分に再現しておらず、新薬候補物質のヒトでの薬効予測には不適であるとされています。そのため、生体に近い環境下での薬効プロファイリングを可能とするin vitroの前臨床試験系の開発が急務となっています。そこで我々は、摘出手術により得られたがん組織を採取後24時間以内にtumoroidとし、新薬候補物質の薬効を評価できるassay系を構築しました。本assay系では、評価期間を通してがん細胞の他に、がん関連線維芽細胞や腫瘍浸潤リンパ球などTMEを構成する多様な細胞種が保持されていること、また既存薬の薬効をtumoroidの生存率を指標にして再現性良く評価できることが明らかとなりました。これらの成績は、本assay系が新薬候補物質のヒトでの薬効予測に大変有用なものであることを示唆しています。

【Axcelead DDPのソリューション】
Axcelead DDPでは、創薬研究において極めて有用なツールとなるヒトの新鮮がん組織を入手する独自のシステムを構築してきました。新鮮がん組織を用いて、細胞間のコミュニケーションを可能な限り保持しつつ患者固有の腫瘍環境を再現したin vitro評価系は、新薬候補物質のヒトでの薬効予測に大変有用なものであると考えられます。また、Axcelead DDPは新鮮がん組織を利用した評価系に加え、がんオルガノイドや同所性移植モデルマウスを用いた薬効薬理試験、各種オミックス解析を駆使したMOA解析やバイオマーカー探索など、さまざまなニーズに対して幅広く創薬支援を行っています。ご興味のある評価系や創薬に関する課題がございましたら、ぜひお気軽にご相談ください。

田畑 遼太朗 Pharmacology Business Unit
2018年に大正製薬株式会社に入社し、肝疾患領域の iPS細胞を用いた創薬研究に従事。2023年にAxcelead Drug Discovery Partners株式会社へ入社し、iPS細胞や新鮮がん組織といったヒト外挿性の高いモデル構築やがん領域の薬効薬理試験に従事。

 

2025-09-09T09:07:16+09:002025/09/09|

Pharmacology BU 海野研究員が第84回日本癌学会学術総会でポスター発表します

2025年9月25~27日の3日間、石川県金沢市で開催される第84回日本癌学会学術総会で、Pharmacology BU 海野研究員がポスター発表をします。本学会への参加を予定されている方は、是非発表をご覧ください。

【学会概要】
第84回日本癌学会学術総会

【ポスター発表】
日時:2025年9月27日(土)16:15-17:00
場所: もてなしドーム地下広場
タイトル:「ヒト新鮮がん組織由来細胞における免疫細胞の機能評価と免疫チェックポイント阻害剤の作用」
セッション名:I-P10-7
演題番号:P-3156

【発表概要】
ヒトがん組織内には腫瘍細胞だけでなく多様な免疫細胞が存在し、これらが相互に作用することで複雑な腫瘍微小環境(TME)が形成されます。このTMEにおける免疫応答の理解は、新たながん免疫療法の開発において極めて重要です。
我々は、ヒト新鮮がん組織を酵素処理によって単細胞化し、フローサイトメトリーを用いて腫瘍内免疫細胞の構成および機能を解析しました。その結果、PD-1を高発現するCD8⁺T細胞やCD4⁺T細胞、制御性T細胞(Treg)や腫瘍随伴マクロファージ(TAM)を含む多様な免疫細胞の浸潤が認められ、抗腫瘍免疫反応を阻害する環境の形成が確認されました。さらに、抗CD3抗体刺激によるIFNγ産生を指標とすることで、T細胞の刺激応答性を評価しうることを明らかにしました。
TAMや腫瘍内Tregは末梢血中には存在せず、凍結により機能が低下することから、血液や凍結組織ではそれらの機能を正確に把握することは難しいとされています。従って、本研究にて構築したヒト新鮮がん組織を用いたin vitroでのT細胞の機能評価系は、腫瘍組織内での免疫応答を理解し、新規がん免疫療法を創製する際に極めて有用な試験系になると考えられます。
本発表では、これらの知見に加え、免疫チェックポイント阻害剤の効果についても併せて紹介します。

【Axcelead DDPのソリューション】
Axcelead DDPでは、創薬研究において極めて有用なツールとなるヒトの新鮮がん組織を入手する独自のシステムを構築してきました。その新鮮がん組織を用いて腫瘍組織内での免疫応答を評価するin vitro評価系は新規がん免疫療法の探索研究に大変有用です。また、がん組織に限らず、様々なヒト組織・細胞種も入手可能です。それらヒト由来試料における各種オミックス解析を駆使することで病態のメカニズム研究やバイオマーカー探索など、創薬研究をより幅広く支援することができますので、ご興味のある組織や評価系がございましたら、ぜひお気軽にご相談ください。

海野 才斗子 Pharmacology Business Unit
武田薬品工業で免疫・炎症疾患領域の薬理研究者として創薬研究に従事。2017年にAxcelead Drug Discovery Partners株式会社へ転籍し、免疫疾患領域に加え、がん免疫領域の薬効薬理試験に携わる。

 

2025-09-03T17:20:55+09:002025/09/04|

日産化学とAxcelead DDP、核酸創薬研究支援に関する業務提携を開始

印刷用PDF

日産化学株式会社(本社:東京都中央区、代表取締役 取締役社長:八木 晋介、以下「日産化学」)とAxcelead Drug Discovery Partners株式会社(本社:神奈川県藤沢市、代表取締役社長:岡田 健吾、以下、Axcelead DDP)は、この度、核酸医薬品の創薬研究を支援するための業務提携を開始することになりましたのでお知らせします。

日産化学は、独自技術であるMCE(2′-O-[2-(N-Methylcarbamoyl)ethyl]-ribonucleoside)修飾アンチセンス/siRNA、1本鎖ヘテロ核酸、配列設計アルゴリズムから成る核酸創薬プラットフォームを活用し、自社創薬および製薬企業との共同研究を通じて、革新的な核酸医薬品の創出に取り組んでいます。

Axcelead DDPは、核酸医薬を低分子・ペプチドに次ぐ次世代の創薬モダリティと位置づけ、独自アルゴリズムによる短期間でのリード創出、標的遺伝子に応じた遺伝子改変動物の作出やin vitro/in vivoの各種評価を含む統合型創薬支援サービスを展開しています。

今回の業務提携により、両社は核酸医薬品の創薬支援機能を相互に活用できる体制を整え、プロモーション活動を連携して展開してまいります。今後、新規核酸医薬品の設計から有効性・安全性評価、さらには原薬製造支援に至るまで、一貫したプロセスをシームレスに提供できる体制の構築を目指してまいります。

以上

<日産化学について>
日産化学は、コア技術の鍛錬と育成により、「機能性材料事業」「農業化学品事業」「化学品事業」「ヘルスケア事業」の4事業を通じて、社会課題解決に貢献する製品・サービスを提供します。新技術を獲得し、コア技術の深化と融合により各事業領域の成長を加速させ、社会課題を解決します。
詳細はホームページをご覧ください。https://www.nissanchem.co.jp

<Axcelead DDPについて>
Axcelead DDPは、2017年7月に武田薬品工業株式会社の創薬プラットフォーム事業を継承して事業を開始した日本初の創薬ソリューションプロバイダーです。スクリーニング・化学・薬効薬理・DMPK・安全性といった創薬に必要な全ての機能を有しており、最先端の研究基盤および独自の化合物ライブラリーを一つの拠点に集約しています。また、Axcelead DDPの創薬支援サービスに最先端のAI機能を統合することで、高品質な新薬候補化合物を迅速に創出することを可能にします。Axcelead DDPはこれらの強みを生かし、創薬ターゲットの探索から臨床開発への橋渡しまでのプロセスで直面する様々な課題に対するソリューションをワンストップで提供しています。https://www.axcelead.com/

2025-07-18T08:18:19+09:002025/07/18|

PRD TherapeuticsのSOAT2選択的阻害剤「PRD001」がFirst-in-Human臨床試験開始! ― Axcelead DDPが非臨床開発を包括的にサポート ―

PRD Therapeutics株式会社(以下、「PRD Therapeutics」)は、家族性高コレステロール血症ホモ接合体 (HoFH)および代謝機能障害関連脂肪性肝疾患 (MASH/MASLD) を対象疾患とする新規脂質代謝制御剤の開発を行っている臨床ステージのスタートアップです。2025年6月28日、PRD Therapeuticsは、同社が保有するパイプラインSOAT2選択的阻害剤PRD001について、First-in-Human (FIH) 臨床試験で最初の被験者への投与を開始したことを発表しました。
詳細はこちらをご覧ください。

Axcelead DDPは、限られたリソースで新薬開発に挑戦するスタートアップに求められる迅速かつ効率的な創薬を支援しています。本件においては、PRD TherapeuticsのPRD001のFIH試験開始に必要な非臨床試験パッケージに関連する試験計画の立案・実施を支援しました。これまで蓄積してきた豊富な創薬経験および専門性を活かし、関連部門が一体となった包括的な支援体制で非臨床段階における様々な課題の解決に取り組み、PRD001プロジェクトの推進に貢献しました。

今回の臨床試験開始にあたりPRD Therapeuticsの代表取締役である細田莞爾氏から、「設立以来、当社はAxcelead DDPと共にPRD001の研究開発を進めてきました。安全性・動態・物性・合成の高い専門性を有したプロジェクトメンバーおよびプロジェクトマネジャーと緊密な連携が取れたことで迅速・効率的な開発ができたと感じています。無事にFIH試験を開始することができ、うれしく思います」とのコメントをいただいています。

Axcelead DDPは、製薬企業から引き継いだ創薬プラットフォームを活用し、創薬研究の過程で直面する課題を解決する創薬ソリューションプロバイダーです。これからも、創薬に携わる人々に寄り添うベストパートナーとして、画期的な医薬品の創出に貢献してまいります。

2025-07-15T09:08:59+09:002025/07/15|

Screening BU 沖研究員が第52回日本毒性学会学術年会にて口頭発表をします

2025年7月2~4日の3日間、沖縄コンベンションセンターで開催される第52回日本毒性学会学術年会で、Screening BU 沖研究員が口頭発表をします。本学会への参加を予定されている方は、是非発表をご覧ください。

【学会概要】
第52回日本毒性学会学術年会

【口頭発表】
日時:2025年7月2日(水)14:15-15:45
場所: 沖縄コンベンションセンター
タイトル:「薬剤標的分子の3次元構造取得技術の進歩」
登録番号:S11-1:シンポジウム11

【発表概要】
近年の構造解析技術は目覚ましい進歩を遂げており、薬剤の標的分子に対する構造解析だけでなく、毒性などの作用機序の解明にも積極的に活用できるようになってきました。さらに、クライオ電子顕微鏡技術の飛躍的な進歩により、従来は解析が困難だった膜タンパク質の詳細な構造解析も可能となりました。これらの技術革新によって得られる立体構造情報は、創薬研究における毒性問題の解決に重要な手がかりとなります。本発表では、X線結晶構造解析およびクライオ電子顕微鏡の最新の技術的進歩について、毒性関連の構造解析事例とともに紹介します。

【Axcelead DDPのソリューション】
構造情報が活用できる課題は身近なところにあります。例えば、キナーゼ阻害薬は標的分子以外のキナーゼに対する選択性の低さが、副作用や毒性の原因となることがあります。このような場合、原因となるキナーゼを特定し、その立体構造を基に合理的なアプローチで課題を解決することが可能です。当社では、こうした課題に対応するためのキナーゼパネルなどの各種生化学的評価、X線結晶構造解析を含む生物物理学的手法など、幅広い手法を提供していますので、お困りの際は、是非、当社にご相談ください。

沖 英幸 Screening Business Unit
大阪大学大学院理学研究科博士課程前期修了後、武田薬品工業に入社。構造生物の観点から創薬研究に携わる。タンパク質X線結晶構造解析、計算化学的手法による薬物設計、NMRやMSによる相互作用解析に従事。タケダサンディエゴでの勤務や、Biophysical analysis チームのチームリーダーを経て、2017年に Axcelead Drug Discovery Partners 株式会社へ転籍。

 

2025-08-27T14:31:34+09:002025/06/30|

DMPK BU 濱田研究員が第52回日本毒性学会学術年会にてポスター発表をします

2025年7月2~4日の3日間、沖縄コンベンションセンターで開催される第52回日本毒性学会学術年会で、DMPK BU 濱田研究員がポスター発表をします。本学会への参加を予定されている方は、是非発表をご覧ください。

【学会概要】
第52回日本毒性学会学術年会

【ポスター発表】
日時:2025年7月4日(金)13:30-14:30
場所: 沖縄コンベンションセンター
タイトル:「溶解改善処方を用いた難溶性化合物における経口暴露増加の検討」
演題登録番号:5320

【発表概要】
難溶性化合物では、安全性試験において目標とする血漿中曝露量を達成できないことがあります。曝露改善のために可溶化処方やナノ化処方を調製することがありますが、調製前に最も効果的な製剤を決定することはできません。この問題を解決するために、我々は7種類の難溶性化合物をラットに経口投与時の血漿中曝露を評価し、可溶化処方およびナノ化処方による曝露改善を指向したワークフローを開発しました。さらに、消化管吸収率計算ソフトウエアの結果を詳細に解析することで、化合物の暴露増加率を推定することに成功しました。本発表では、当研究で使用した投与処方媒体のラット毒性プロファイルもあわせて紹介します。

【Axcelead DDPのソリューション】
Axcelead DDPは、化合物の物性・プレフォーミュレーション研究、薬物動態解析、および安全性評価に豊富な経験を有しており、すべてワンストップでサービスを提供できます。難溶性化合物を動物へ経口投与したときの体内暴露が不十分な場合、本研究のように溶解改善処方の検討が可能です。また、溶解度が要因ではない場合でも、各種試験および解析により課題を特定し、非経口投与などの様々なソリューションを提供いたします。In vivo試験における化合物の血漿中暴露不足でお困りの際は、是非、当社にご相談ください。

濱田 輝基 DMPK Business Unit
東京大学大学院薬学系研究科修士課程卒業後、武田薬品工業株式会社を経て、2017年にAxcelead Drug Discovery Partners 株式会社に入社。DMPK代表として創薬初期段階の各種研究プロジェクトに従事。トランスレーショナル研究、モデリング&シミュレーションを専門としている。日本薬物動態学会代議員。

 

2025-06-24T09:20:20+09:002025/06/24|

Axcelead DDPとSuperluminal、特定の分子メカニズムを標的とした創薬プロジェクトを開始

印刷用PDF

Axcelead Drug Discovery Partners株式会社(本社:神奈川県藤沢市、代表取締役社長:岡田 健吾、以下「Axcelead DDP」)とSuperluminal Medicines, Inc. (本社:米マサチューセッツ州ボストン、CEO:Cony D’Cruz、以下「Superluminal」)は、開発難易度の高い特定の分子メカニズムを標的とした創薬プロジェクトを開始することになりましたのでお知らせします。

これまで両社は複数の協業を通じて強固な関係を築いてきました。Axcelead DDPは、Superluminalが独自の「予測―設計―検証」プロセスの枠組みから創出した化合物に対して、高品質なin vivo薬理評価を提供してきました。さらに両社は、ADME予測モデルに関する協業により、各社の事業に活用できるモデルを構築しました。
このような協業基盤のもと、Axcelead DDPが保有する製薬企業由来の創薬研究データ、経験豊富な研究者、in vitro/in vivo薬理評価のケイパビリティを含む包括的な創薬プラットフォームと、Superluminalが持つ最先端の計算科学、AI/ML、構造情報に基づく分子設計技術を融合させた新たな創薬プロジェクトを開始することになります。本プロジェクトは、アンメットメディカルニーズの高い特定の分子メカニズムを標的とした創薬研究に共同で取り組むことで、革新的な低分子医薬品の研究開発を加速することを目指します。

Axcelead DDPの代表取締役である岡田 健吾は、「Axcelead DDPでは、製薬企業から引き継いだ創薬プラットフォームを、自社研究に加え戦略的パートナーシップも活用して進化させています。この創薬プラットフォームを使って、複数の分子標的に対するSuperluminalの創薬研究を支援・加速することで、同社のパイプラインを進展させるとともに、治療ニーズの高い領域での課題解決にも寄与したいと考えています。当社は、多様な創薬プレイヤーから選ばれ続ける創薬ソリューションプロバイダーになることをビジョンに掲げています」と述べています。

SuperluminalのCEOであるCony D’Cruzは、「Axcelead DDPとのパートナーシップを嬉しく思います。Axcelead DDPが、Superluminalのような企業に対して包括的な創薬支援を提供できるのは、製薬業界における豊富な経験と幅広い機能を備えているからであり、私たちはその点を高く評価しています」と述べています。

以上

<Axcelead DDPについて>
Axcelead DDPは、2017年7月に武田薬品工業株式会社の創薬プラットフォーム事業を継承して事業を開始した日本初の創薬ソリューションプロバイダーです。スクリーニング・化学・薬効薬理・DMPK・安全性といった創薬に必要な全ての機能を有しており、独自の化合物ライブラリーと大規模な創薬データベースと合わせ、これらの機能を最先端の研究拠点に集約しています。Axcelead DDPの経験豊富な研究者が高品質な新薬候補化合物を迅速に創出します。Axcelead DDPはこれらの強みを生かし、創薬ターゲットの探索から臨床開発への橋渡しまでのプロセスで直面する様々な課題に対するソリューションをワンストップで提供しています。
https://www.axcelead.com/

<Superluminalについて>
Superluminalのプラットフォームは、生物学・化学の高い専門知識、機械学習、そして独自のビッグデータ基盤を組み合わせることで、かつてないスピードで新薬候補化合物を創出します。「予測–設計–検証」プロセスは、タンパク質の形状を正確にモデル化し、治療効果をもたらす精密な構造変化を標的とする高い選択性を有する化合物を設計します。同社の創薬エンジンは、業界をリードする薬物動態および毒性予測のインシリコ技術によって支えられています。Superluminal独自のパイプラインは、価値の高いGPCRにフォーカスした初期プログラムを通じて、自社プラットフォームの有効性を実証しています。本社はボストンにあり、RA Capital、Insight Partners、NVIDIA、Catalio Capital、Eli Lilly and Company、Gaingelsといった強力な投資家ネットワークの支援を受けています。
http://www.superluminalrx.com

2025-06-24T10:19:09+09:002025/06/23|

Safety BUの福井シニアディレクター/シニアコンサルタントが第52回日本毒性学会学術年会ワークショップで口頭発表をします

2025年7月2~4日の3日間、沖縄コンベンションセンターで開催される第52回日本毒性学会学術年会ワークショップで、Safety BUの福井シニアディレクター/シニアコンサルタントが口頭発表をします。本学会への参加を予定されている方は、是非発表をご覧ください。

【学会概要】
第52回日本毒性学会学術年会

【口頭発表】
日時:2025年7月3日(木)11:00-12:30
場所: 沖縄コンベンションセンター
タイトル:「ペプチドを用いた放射性医薬品の開発」
ワークショップ「創薬モダリティの多様化と非臨床安全性評価~Part2レギュラトリー戦略を考える」にてパネリストとして口頭発表

【発表概要】
ニューモダリティ医薬品に分類される新規化合物に関しては、ICHガイダンスの整備が追いついておらず、各国の判断でIND packageが決められている。治療用放射性医薬品に関しては、非臨床安全性試験に関するガイダンスをFDAは公開しているが、PMDAは発出していない。また、ペプチド医薬品では、非臨床安全性試験に関するガイダンスは日本ではAMEDペプチド班が作成したドラフトが公開中であるが、FDAからは発出されていない。最近、ペプチドを用いた治療用放射性医薬品の開発が進められているが、ICHガイダンス未整備同士の領域の医薬品をグローバル開発していく上で規制上の課題、特に要求される非臨床安全性試験の各国での相違点について解説する。

【Axcelead DDPのソリューション】
Axcelead DDPは次世代モダリティとして注目されている新しいタイプの治療用放射性医薬品の開発に豊富な経験を有しております。申請パッケージ等でお困りの際、非臨床安全試験計画等をご検討の際は、是非、当社にご相談ください。

福井 英夫 Safety Business Unit シニアディレクター/シニアコンサルタント
1989年 名古屋大学大学院生命農学研究科栄養生化学専攻修了後、武田薬品工業株式会社入社。1994年京都大学薬学博士。2000年米国コロンビア大学医学部博士研究員。米国(ABT)及び日本(JSOT)毒性学会認定トキシコロジスト。グローバル武田における消化器病領域治療薬等の非臨床安全性評価リードとして、様々な毒性課題の解決や当局対応、導入候補化合物のデューデリジェンスなどを経験。2021年開催の第48回日本毒性学会学術年会(神戸)年会長も務めた。

 

2025-06-23T08:46:32+09:002025/06/23|

Safety BUの吉田研究員が日本核酸医薬学会第10回年会でポスター発表をします

2025年7月1~3日の3日間、神戸国際展示場で開催される日本核酸医薬学会第10回年会で、Safety BUの吉田研究員がポスター発表をします。本学会への参加を予定されている方は、是非発表をご覧ください。

【学会概要】
日本核酸医薬学会第10回年会

【ポスター発表】
日時:2025年7月2日(水)17:20-18:20
場所: 神戸国際展示場2号館
タイトル:「ヒト近位尿細管上皮細胞を用いた核酸医薬品の探索的な腎毒性予測法の開発」
ポスター番号:P2-094

【発表概要】
核酸医薬品、特にアンチセンスオリゴヌクレオチドの腎毒性は、開発中止の原因のひとつとして知られており、比較的短期間の投与で発現する肝毒性に比べて、一般的に長期間の反復投与がその毒性発現に必要です。従来の予測法であるヒト初代近位尿細管上皮細胞を用いたfree uptake法は、必要検体量が多く、試験期間が9日間と長いため、本スクリーニングには課題がありました。今回我々は、リポフェクション法による核酸導入をヒト近位尿細管上皮細胞に適用することで、試験期間の短縮(従来比77%減)と必要化合物の低減(従来比99.9%減)を達成しました。なお、正解率は92%(12/13)と良好な結果でした。本技術は、核酸創薬において腎毒性発現のリスクの低い化合物を早期に選択していく上で有用になると考えています。

【Axcelead DDPのソリューション】
Axcelead DDPでは、核酸医薬品開発のあらゆる段階に対応した包括的な毒性評価サービスを提供しています。in vitro評価では、ハイスループットスクリーニングから詳細な毒性プロファイリングまで、多様なin vitro評価系を用いて候補核酸の最適化を支援します。また、in vivo評価では、核酸モダリティの特性に適した動物試験および薬物動態試験を提案・実施し、当局対応も含めた開発のサポートを行うことができます。核酸医薬品の安全性評価に関するあらゆる課題について、豊富な経験と専門知識でサポートしますので、お困りの際は、当社にご相談ください。

関連サービス:核酸医薬品の安全性評価サービス

吉田 唯真 Safety Business Unit
2013年より、武田薬品工業株式会社及びAxcelead DDPにて各種安全性評価に従事。2017年から核酸医薬品を初めとする New modality の安全性評価を開発

 

2025-06-20T16:14:54+09:002025/06/20|

LOTTE BIOLOGICS・Axcelead DDP・KanaphがADCツールボックスの開発で合意

印刷用PDF

LOTTE BIOLOGICS Co., Ltd.(本社:韓国ソウル、CEO:James Park、以下「LOTTE BIOLOGICS」)、Axcelead Drug Discovery Partners株式会社(本社:神奈川県藤沢市、代表取締役社長:岡田 健吾、以下「Axcelead DDP」)、Kanaph Therapeutics Inc.(本社:韓国ソウル、CEO:Byoung Chul Lee、以下「Kanaph」)は、抗体薬物複合体(ADC)を開発するためのADCツールボックス*を構築する3社での覚書を締結しましたのでお知らせします。今回の合意によって3社は、次世代ADCがん治療薬の開発において重要な要素であるリンカーおよびペイロード(薬剤)の研究開発を共同で進めることになります。

Axcelead DDPは、製薬企業由来の創薬プラットフォームを有する世界トップクラスの創薬ソリューションプロバイダーであり、120万以上の化合物ライブラリーと1,000以上のレガシープロジェクトを活用することで、これまでADCに使われていない新規ペイロード候補を創出します。
Kanaphは、ADC開発における既存のリンカーおよびペイロードの課題を克服する革新的なプラットフォームを開発します。
開発されたリンカーおよびペイロードはLOTTE BIOLOGICSのADCプラットフォームを強化するために活用されます。LOTTE BIOLOGICSは、顧客ニーズに合わせて多様な技術を選択できるADCツールボックスをサービスとして提供する予定です。

LOTTE BIOLOGICSの代表は 「この合意は、差別化できるADCプラットフォームとツールボックスの構築に向けた大きな前進です。私たちはグローバル市場での競争力を強化し、より革新的な治療薬を患者さんにお届けするために両社とのパートナーシップをさらに強化していきます」と述べています。
Axcelead DDPの代表は 「ADCプラットフォームの技術とサービスの開発を目的とした戦略的提携に参画できることを嬉しく思います。当社の創薬プラットフォームを活用し、革新的な治療薬の創出に貢献してまいります」と述べています。
Kanaphの代表は「本共同研究を通じて、私たちは既存のADCの課題を克服し、次世代の革新的な治療薬の開発を加速させるため、多くの用途に活用できるリンカーおよびペイロードのツールボックス確立に取り組んでまいります」と述べています。

*ADC ToolBox
ADC ToolBoxは、抗体薬物複合体(ADC)の開発に不可欠な中核技術であるペイロード、リンカー、結合技術などを取り揃えたサービスプラットフォームです。カスタマイズ可能なメニューのように、創薬プレイヤーが必要な構成要素を選んで組み合わせることができるため、ADCの開発を加速・効率化することを支援します。

<LOTTE BIOLOGICSについて>
LOTTE BIOLOGICSは、より健康的な世界に貢献する医薬品を提供することを使命として、2022年に韓国ソウルに本社を置いて設立されました。
米ニューヨーク州にあるシラキュース・バイオキャンパスでは、医薬品原薬の高品質なGMP製造サービスを提供しています。この施設では、5,000Lのステンレス製バイオリアクター8基による合計40,000Lの生産能力を備えています。また、同キャンパスには、世界62以上の規制当局から承認を受けた分析QC試験ラボや倉庫施設も併設されています。さらにLOTTE BIOLOGICSは、抗体薬物複合体(ADC)の結合技術サービスを通じて、新たな専門領域にも進出しています。原薬製造および結合機能の両方を備えたADCモダリティに1億ドル以上の投資を行っており、原薬製造からコンジュゲーション(結合)まで一貫した、エンドツーエンドのサービスを提供しています。
LOTTE BIOLOGICSは将来を見据え、韓国ソンドにおいて、先進的なバイオプラント3棟の建設を進めています。第1プラントはすでに着工しており、2027年の稼働開始を予定。各施設には、商業生産向けの15,000Lステンレス製バイオリアクター8基と、臨床用途に対応する2,000Lのシングルユースバイオリアクター複数基が設置される予定です。これらのプラントは合計で36万リットルを超えるバイオリアクター容量を誇る製造拠点となります。
https://www.lottebiologics.com

<Axcelead DDPについて>
Axcelead DDPは、2017年7月に武田薬品工業株式会社の創薬プラットフォーム事業を継承して事業を開始した日本初の創薬ソリューションプロバイダーです。スクリーニング・化学・薬効薬理・DMPK・安全性といった創薬に必要な全ての機能を有しており、最先端の研究基盤および独自の化合物ライブラリーを一つの拠点に集約しています。また、Axcelead DDPの創薬支援サービスに最先端のAI機能を統合することで、高品質な新薬候補化合物を迅速に創出することを可能にします。Axcelead DDPはこれらの強みを生かし、創薬ターゲットの探索から臨床開発への橋渡しまでのプロセスで直面する様々な課題に対するソリューションをワンストップで提供しています。
https://www.axcelead.com/

<Kanaphについて>
Kanaphは、2019年に韓国で設立されたバイオテック企業であり、ヒトゲノミクスおよびバイオインフォマティクスを活用して、がんや自己免疫疾患に対する革新的な医薬品の開発に取り組んでいます。アンメットメディカルニーズに応えるために、Kanaphは新たに同定されたターゲットに対して、抗体薬物複合体(ADC)、低分子、高分子などの中から最適なモダリティを的確に選択しています。
http://www.kanaphtx.com/kr

2025-06-23T09:04:10+09:002025/06/17|

構造活性フォーラム2025にてDigital Unitの半田研究員が化合物脳内濃度時間推移予測モデルについて紹介します

2025年6月20日にオンラインで開催される日本薬学会構造活性相関部会 構造活性フォーラム2025にてDigital Unitの半田研究員が化合物脳内濃度時間推移予測モデルについて紹介します。本学会への参加を予定されている方は、是非発表をご覧ください。

【学会概要】
構造活性フォーラム2025
主催:日本薬学会構造活性相関部会
協賛:情報計算化学生物学会(CBI学会)

【口頭発表】
日時:2025年6月20日(金) 10:40-11:20
発表形式: オンライン
タイトル:「創薬における実践的な機械学習モデルの追求」

【発表概要】
近年のAI技術の進展により、創薬分野でも大量かつ高品質なデータを活用した予測モデルの重要性が高まっている。当社は統一条件下で得られたin vitro/in vivoの薬物動態・毒性データを基に、溶解性や膜透過性、毒性など23項目を高精度に予測するモデルを開発し、創薬支援サービスとして提供している。特に中枢神経系疾患では脳移行性の予測が重要だが、従来手法では限界がある。そこで我々は脳内濃度時間推移を予測するDeep two-compartment modelを構築した。本モデルは、実測データに基づきコンパートメントモデルのパラメータを最適化し、より実践的な予測を可能とする。我々はAIプラットフォームの継続的開発と現場への適用を通じて、こうした課題の解決に取り組んでおり、本発表ではその中で得られた知見を紹介する。

【Axcelead DDPのソリューション】
Axcelead DDPでは、創薬のさらなる効率化と成功確率の向上を目指し、最先端の機械学習技術に通じたデータサイエンティストと、創薬研究に豊富な知識と経験を持つ研究者が密に協力し合い、AI開発を進めています。Axcelead DDPのAIは、以下の点に特徴があります。
①長年に亘って蓄積された高品質かつ大規模の創薬データを活用していること
②計算アルゴリズムに、より複雑で高度な計算や解析が可能なグラフニューラルネットワークやTransformerを用いた基盤モデルを採用していること
③ユーザーフレンドリーな適用範囲や予測誤差の推定機能をシステムに実装していることこれにより、信頼性が高く、より実務で使いやすい予測モデルを提供できること
現在、ADME予測モデルをお客様に提供し、化合物最適化を大幅に効率化するサービスを提供しており、今後は活性や毒性に関しても予測モデル開発を進めていきます。AI創薬をご検討の際は、是非、当社にご相談ください。

【演者】半田 耕一 Digital Unit
薬学博士。2007年東京大学大学院新領域創成科学研究科修了後、富山化学工業、北里大学、富士フイルム、帝人ファーマ、英国ケンブリッジ大学にて薬物動態研究及び創薬計算科学に従事。
2024年4月に帝人ファーマからAxcelead TWPに転籍。腎疾患を中心とした薬物動態プロジェクトを担当するとともに、eADMEスクリーニング機械学習モデルや化合物生成モデル構築に携わる。2024年9月より現職。

2025-06-10T08:26:22+09:002025/06/10|

当社とルクサナバイオテクとの共同研究成果が「Nucleic Acid Therapeutics」に掲載されました

浅野 真也 DMPK Business Unit
修士(農学)。東京大学大学院農学生命科学研究科修士課程卒業後、ベンチャー企業を経て、2017年にAxcelead Drug Discovery Partners 株式会社に入社。RNA-seqを中心にオミクスデータ解析を担当。

Hepatotoxicity Reduction Profiles of Antisense Oligonucleotides Containing Amido-Bridged Nucleic Acid and 2′-O,4′-C-Spirocyclopropylene Bridged Nucleic Acid

Published Date : March 26, 2025
詳細はこちらから

論文の概要:
アミド架橋核酸(AmNA)と2′-O,4′-C-スピロシクロプロピレン架橋核酸(scpBNA)は、高い相補鎖結合親和性とヌクレアーゼ耐性を有する架橋核酸類似体です。AmNAとscpBNAは、ホスホロチオエート修飾ギャップマーによる肝毒性を克服しますが、そのメカニズムは解明されていませんでした。本研究では、AmNA、scpBNA、およびホスホジエステル(PO)結合を組み合わせたアンチセンスオリゴヌクレオチド(ASO)が、マウス肝毒性を著しく軽減することを見出しました。LNA群とAmNA-scpBNA群では観察された肝臓の病理組織所見はAmNA-scpBNA-PO群では減弱していました。バイオインフォマティクス解析により、肝毒性の軽減にはAtp5o遺伝子およびSdhb遺伝子というミトコンドリア関連遺伝子の発現変動が関与する可能性が示唆されました。本研究によりAmNA、scpBNA、およびPO修飾が肝毒性を軽減し、ASOの潜在能力を向上させる可能性が実証されました。
本研究はルクサナバイオテク株式会社との共同研究成果になり、Axcelead DDPは肝毒性に関する病理解析およびトランスクリプトーム解析を実施しました。本研究においては、当社が保持する抗PS-ASO抗体を用いた免疫組織化学により、投与ASOの肝臓組織内分布を解析するとともに、肝組織のトランスクリプトーム解析によって遺伝子変動を特定することでASOによる肝毒性との関連を考察しました。さらに電子顕微鏡観察によって投与ASOが誘発する組織や細胞の微細構造の変化も同定しています。

【Axcelead DDPのソリューション】
Axcelead DDPでは、核酸医薬品の可視化や安全性評価に関するソリューションを提供することでお客様の核酸創薬を推進します。当社では、核酸配列デザインや送達技術および動態、薬効、安全性評価といった創薬ステージや課題に応じた核酸創薬に関する総合支援サービスを提供していますので、核酸創薬をご検討の際は、是非、当社にご相談ください。

関連情報:ルクサナバイオテク株式会社

関連サービス:
核酸の組織内分布を見る技術–in situ hybridizationや免疫組織染色を利用したソリューションー
核酸医薬品の安全性評価サービス

浅野 真也 DMPK Business Unit
修士(農学)。東京大学大学院農学生命科学研究科修士課程卒業後、ベンチャー企業を経て、2017年にAxcelead Drug Discovery Partners 株式会社に入社。RNA-seqを中心にオミクスデータ解析を担当。

2025-05-12T16:49:37+09:002025/04/25|

Pharmacology BU 菅原研究員がEASL Congress 2025でポスター発表をします

菅原 拓海 Pharmacology Business Unit
薬学修士。2019年東北大学大学院薬学研究科修了後、大正製薬株式会社に入社し、線維化疾患や腎臓疾患を対象とした創薬研究に従事。2023年にAxcelead Drug Discovery …

菅原 拓海 Pharmacology Business Unit
薬学修士。2019年東北大学大学院薬学研究科修了後、大正製薬株式会社に入社し、線維化疾患や腎臓疾患を対象とした創薬研究に従事。2023年にAxcelead Drug Discovery …

2025年5月7~10日の4日間、アムステルダムで開催されるEASL Congress 2025で、Pharmacology BUの菅原研究員がポスター発表をします。本学会への参加を予定されている方は、是非発表をご覧ください。

【学会概要】
EASL Congress 2025

【ポスター発表】
日時:2025年5月9日(金)終日
場所: Amsterdam, the Netherlands
タイトル:「Identification of differences in therapeutic mechanisms between Resmetirom and Semaglutide on metabolic dysfunction-associated steatohepatitis treatment in western diet-fed melanocortin 4 receptor knockout mice」
ポスター番号:FRI-438

【発表概要】
2024年、Resmetirom(THR-βアゴニスト)が世界初の代謝機能障害関連脂肪肝炎(MASH)の治療薬としてFDAにより迅速承認されました。また、肥満症の治療薬であるSemaglutide(GLP-1アゴニスト)も、MASHに対し有効性を示す臨床試験結果が報告されています。2022年にMASH治療薬の治験についてFDA から承認に向けたガイドラインが提示されたこともあり、今後MASH 治療薬の開発が活性化することが考えられます。本研究では、肥満およびインスリン抵抗性を有するヒトMASH病態を模倣したモデルマウスを作製し、Resmetirom及びSemaglutideを同時に試験し、その効果を比較しました。その結果、いずれの薬剤も肝障害マーカー、脂肪肝を有意に改善しました。Semaglutideは摂食抑制による体重低下に加えて筋肉量や骨量の指標となる除脂肪重量も低下したことに対し、Resmetiromは除脂肪重量の低下を示さず、エネルギー消費量の増加が認められました。今後はResmetiromに加えてSemaglutideも上市される可能性があり、異なる作用機序を持つことから、これら薬剤の併用で、より強いMASH治療効果が得られるかもしれません。本研究の結果が、MASH治療薬開発に貢献することを期待します。

【Axcelead DDPのソリューション】
Axcelead DDPでは、代謝機能障害関連脂肪肝炎(MASH)の臨床症状である肥満およびインスリン抵抗性を有する高脂肪食を負荷したメラノコルチン4型受容体(MC4R)欠損モデルマウスを有しており、MASH治療薬候補の薬効薬理解析を実施することができます。また非侵襲的な体組成、エネルギー消費量や呼吸量を測定可能なEchoMRIやOxymaxシステムを保有しており、薬剤によるこれら指標への影響も評価可能です。さらに、各種代謝性疾患モデルも有しており、薬効薬理解析に加え、病理評価やオミクス解析など多彩な評価も可能です。MASH関連研究も含めて代謝性疾患を幅広くサポートできますので、代謝性疾患における創薬研究にお困りの際は、是非、当社にご相談ください。

 

菅原 拓海 Pharmacology Business Unit
薬学修士。2019年東北大学大学院薬学研究科修了後、大正製薬株式会社に入社し、線維化疾患や腎臓疾患を対象とした創薬研究に従事。2023年にAxcelead Drug Discovery …

2025-04-24T15:30:47+09:002025/04/24|

Pharmacology BUの日高研究員がECO 2025にてポスター発表をします

日高 幸佑 …

日高 幸佑 …

2025年5月11~14日の4日間、スペインで開催されるECO 2025(32nd European Congress on Obesity)で、Pharmacology BUの日高研究員がポスター発表をします。本学会への参加を予定されている方は、是非発表をご覧ください。

【学会概要】
ECO 2025(32nd European Congress on Obesity)

【ポスター発表】
日時:5月13日(火)18:00~18:45
場所: Malaga, Spain
タイトル:「Comparison of anti-obese effects on GLP-1 analogue peptides, Semaglutide, Tirzepatide and Retatrutide using MC4R deficient obesity model mice」
ポスター番号:PO4.142

【発表概要】
2024年、肥満症の治療薬としてGLP-1 agonist であるSemaglutideが本邦30年ぶりの新薬として上市され、大きなニュースとなりました。また、近年Tirzepatide やRetatrutideの臨床試験結果が報告され、その高い抗肥満効果から肥満患者のQOL向上に大きな期待が寄せられています。一方でこれらGLP-1 agonistの作用を同時に評価した非臨床試験の報告はありません。そこで本研究ではMC4R KOマウスを用いてSemaglutide、Tirzepatide 及びRetatrutideを同時に試験し、その効果を比較しました。その結果、Semaglutideと比較してTirzepatideの方が高い体重減少効果を示すことが確認されました。また、いずれのGLP-1 agonistも高い抗肥満効果を示す一方で、筋肉量も低下させることを示唆する結果が得られました。Semaglutideによる筋肉量減少作用は臨床試験結果からも報告されており、本結果は筋肉量減少作用がGLP-1 agonistに共通する作用であることを示唆する可能性があります。本研究の結果が、肥満症領域における創薬研究の発展に貢献することを期待しています。

【Axcelead DDPのソリューション】
肥満症のモデルマウスについては、Diet Induced Obesity(DIO)マウス、db/dbマウス、ob/obマウス等が知られており、それぞれ特徴を有した肥満症モデルとして有用であるものの、モデル作成までに時間を要することや糖尿病を合併すること等の課題があります。MC4R欠損モデルマウスは過食を呈し、早期に肥満化しますが、高血糖を呈しにくい特徴を有しており、抗肥満症領域の創薬研究において高い有用性があります。また、Axcelead DDPでは種々の測定機器(EchoMRI、Oxymaxシステム、X線CT)を用いた総合的な抗肥満評価が可能です。これらの測定系は肥満症領域の創薬研究において薬効評価だけでなくMOA解析、特徴化等に非常に有用で、各種肥満モデルも含めて肥満症研究を幅広くサポートできます。肥満症領域の動物評価やMOA解析、特徴化にお困りの際は、是非、当社にご相談ください。

日高 幸佑 …

2025-04-23T08:16:02+09:002025/04/23|

Screening BU 尾野研究員の共著論文が「Communications Biology」に掲載されました

Protein covariation networks for elucidating ferroptosis inducer mechanisms and potential synergistic drug targets

Published Date : March 31, 2025
詳細はこちらから

論文の概要:
表現型スクリーニングで見出されたヒット化合物の作用機序解析は、新たなバイオロジーの発見、化合物の創薬研究にとって重要なステップです。様々な作用機序解析手法が開発されていますが、絶対的に成功確率が高い手法はなく、新たなアプローチ法の開発が望まれています。本論文では、薬剤により引き起こされるタンパク質の「量・質・局在」の変化を蛍光抗体染色法により捉え、その時間的同調性に基づいて共変動ネットワークとして可視化するPLOM-CON解析法(Protein Localization and Modification-based Covariation Network analysis method)を用い、細胞死機構の一つであるフェロトーシス誘導作用を有する化合物の作用機序解明に成功しました。また、得られた共変動ネットワークデータをもとに、新たな併用治療戦略を示唆することができました。
本手法が化合物の作用機序解析に有用であるとともに、併用薬研究の可能性を拡げる手法であることが示されました。

【Axcelead DDPのソリューション】
Axcelead DDPでは表現型スクリーニングサービスに加えて、Finger printingやChemical proteomicsを用いた作用機序解析のサービスを提供しています。新たな表現型スクリーニングをご検討の際、また、お持ちの化合物の作用機序が分からずにお困りの際には、是非当社にご相談ください。

関連情報:東京科学大学

尾野 晃人 Screening Business Unit
工学修士。大阪大学大学院工学研究科修了後、武田薬品工業株式会社を経て、2017年にAxcelead Drug Discovery Partners 株式会社に入社。表現型スクリーニングや作用機序解析、細胞を用いたHTS評価系の構築を担当。

2025-04-03T13:47:11+09:002025/04/01|

Drug Discovery Chemistry 2025で当社の千葉がポスター発表をします

2025年4月14~17日の4日間、サンディエゴで開催されるDrug Discovery Chemistry 2025にて当社の千葉がポスター発表をします。本学会への参加を予定されている方は、是非発表をご覧ください。

【学会概要】
Drug Discovery Chemistry 2025

【ポスター発表】
日時:2025年4月14日(月)~17日(木)
場所: San Diego, California
タイトル:「Identification of Covalent JNK Inhibitor」

【発表概要】
プロテオミクス研究や質量分析技術の発展により、標的タンパク質に対して高い選択性を持って反応し、強力かつ持続的な有効性を示すコバレントドラッグの研究が注目を集めています。例えば、EGFR阻害薬のオシメルチニブや BTK阻害薬のイブルチニブなど、複数の薬剤が上市されるに至っています。当社は、数ある標的タンパク質候補の中から、炎症性疾患、がん、神経変性疾患などの疾患に関連している c-Jun N末端キナーゼ (JNK) に注目しました。当社が見出しているJNK阻害薬をリード化合物に、コバレント結合性の置換基を適切な位置に付与することで、強力な阻害活性を示す コバレント JNK-3 阻害薬の獲得に成功しました。本発表では、当社のコバレント創薬の取り組みについて紹介します。

【Axcelead DDPのソリューション】
当社は、コバレント創薬にブレイクスルーをもたらす創薬技術やノウハウをワンストップで提供します。具体的には、リード化合物の取得を目的としたオリジナルコバレントライブラリーを用いたハイスループットスクリーニング(HTS)、コバレント化合物に特化したスクリーニング方法の最適化、反応機構解析、ケミカルプロテオミクスやフィンガープリンティングなどの技術を用いた標的タンパク質の同定など、幅広いサービスの提供が可能です。本発表では、構造情報が既知の標的タンパク質に対し、リード化合物を迅速かつ効率的に最適化した具体的な事例やノウハウを紹介します。コバレント創薬でお困りの際や、ご検討の際は、是非、当社にご相談ください。

千葉 淳 薬学博士 事業管理部 プロジェクトマネジメント
第一三共株式会社にてメディシナルケミストリー、ケミカルバイオロジー 研究に従事。在職中にインド子会社出向、カリフォルニア工科大学博士研究員留学を経験。2022年8月より現職 (医薬探索研究 メディシナルケミストリー → 事業管理部 プロジェクトマネジメント)。


2025-04-01T10:04:44+09:002025/03/25|

Pharmacology BU 後藤 BUヘッドがAPPW2025にて口頭発表をします

2025年3月17~19日、幕張メッセで開催されるAPPW2025(第130回 日本解剖学会/第102回 日本生理学会/第98回 日本薬理学会 合同大会)にてPharmacology Business Unitの後藤 BUヘッドが口頭発表をします。本学会への参加を予定されている方は、是非発表をご覧ください。

【学会概要】
APPW2025(第130回 日本解剖学会/第102回 日本生理学会/第98回 日本薬理学会 合同大会)

【口頭発表】
日時:2025年3月19日(水)14:35 ~ 15:00
場所: 幕張メッセ 第10会場
タイトル:「AIによる動物行動解析」
演題番号:C000751

【発表概要】
創薬研究において、臨床症状による異常の検出や行動薬理試験など、安全性・薬理試験において動物行動試験が広く用いられている。特に中枢神経系疾患の創薬研究においては、候補化合物による機能改善効果を検証するために行動試験は不可欠であるが、現状は一つの動物モデルにおける一つの行動異常を指標として薬効を検証することが多く、他の異常を視覚的に検出することはまだ行われていない。一方、人工知能(AI)の創薬研究への応用が話題となっており、各パラメータから候補化合物の構造を導出予測する取り組みが精力的に行われている。しかし、動物の行動解析へのAIの応用はまだまだ不十分である。
そこで我々は、目視では検出できないモデル動物の異常行動をAIで検出することを目的としたAI動物行動解析システムの構築に着手した。その結果一つの動物モデルから複数の行動異常や化合物の有効性を検出することに成功した。

【Axcelead DDPのソリューション】
Axcelead DDPでは、動物の行動画像をAIを使って解析するシステムを有するリヴァンプ社と提携して行動試験解析システムを構築しています。今回発表する統合失調症モデルの行動解析はその一環です。本システムはヒトの目では確認できない動物の行動を検出する事で、創薬研究において化合物の価値創出や開発のスピードアップに繋がります。中枢神経疾患領域だけではなく多くの疾患領域にも応用できますので創薬研究にお困りの際は、是非、当社にご相談ください。

後藤 雅将 Pharmacology Business Uint ヘッド
武田薬品工業で免疫炎症DDUでリサーチマネージャーを経て、2017年、Axcelead Drug Discovery Partners株式会社に転籍。ADDPの薬理グループをリードして、統合トランスレーショナル研究のラボヘッドを経て、現在はPharmacology Business Unitのヘッドとして湘南や日野の薬理Gを統括。


2025-03-10T12:44:39+09:002025/03/10|

Pharmacology BU 北浦研究員がAPPW2025にてポスター発表をします

2025年3月17~19日、幕張メッセで開催されるAPPW2025(第130回 日本解剖学会/第102回 日本生理学会/第98回 日本薬理学会 合同大会)にてPharmacology Business Unitの北浦研究員がポスター発表をします。本学会への参加を予定されている方は、是非発表をご覧ください。

【学会概要】
APPW2025(第130回 日本解剖学会/第102回 日本生理学会/第98回 日本薬理学会 合同大会)

【ポスター発表】
日時:2025年3月18日(火)15:40-16:40
場所: 幕張メッセ 展示会場(国際展示場 展示ホール8内)
タイトル:「Skeletal muscle and cardiac function in B10-mdx mice」
演題番号:2P-242

【発表概要】
デュシェンヌ型筋ジストロフィー(DMD)は筋力低下がおこり、症状が進行すると呼吸障害や心不全が発症して死亡に至る疾患です。近年、エクソンスキップ治療薬ビルテプソが上市され治療効果が期待されています。このほか、その他の遺伝子変異を持つ患者に対するビルテプソとは違う部位でのエキソンスップ薬や、その他のターゲットを標的としたDMD治療薬研究も行われています。DMDの非臨床研究にはMdxマウスが広く使用されていますが、運動機能や心機能の低下は軽度であり、顕著な骨格筋・心筋への異常を呈するには時間がかかります。本発表ではMdxマウスにおける骨格筋の機能をグリップテスト、トレッドミル、ロタロッドを用いて、さらに心機能については心エコー装置を用いて詳細かつ経時的に測定することができました。これらの結果は本マウスを用いた薬剤評価にあたり適切なタイミングを考慮する上で有用なデータと考えられます。

【Axcelead DDPのソリューション】
DMDは、いわゆる神経筋疾患に属しますが主要な死因は心不全とされています。そのため治療薬の開発には筋肉に対する作用にフォーカスするだけでなく、心臓に対する作用も評価することで、よりよい医薬品の創出に繋がると考えられます。
Axcelead DDPでは小動物(マウス・ラット)と大動物(イヌ・サル)それぞれで豊富な心エコー測定の経験があります。
筋疾患においてもグリップテスト、トレッドミル、ロタロッドなどのマウスを用いた豊富な測定実績を持っています。
今回の発表ではDMDモデルマウスにおける筋肉の機能に加え、心エコー測定により心機能についても評価しました。DMDに限らず、心臓や筋肉の機能評価、薬効評価にはぜひ当社の技術・装置をご活用ください。

北浦 智規 Pharmacology Business Unit
2007年に武田薬品工業株式会社に入社し、安全性評価部門で一般毒性試験の試験責任者を担当。2017年にAxcelead Drug Discovery Partners株式会社へ転籍し、循環器領域を中心とした薬理研究に従事。


2025-03-07T08:17:45+09:002025/03/07|

Pharmacology BU 日高研究員がAPPW2025にてポスター発表をします

2025年3月17~19日、幕張メッセで開催されるAPPW2025(第130回 日本解剖学会/第102回 日本生理学会/第98回 日本薬理学会 合同大会)にてPharmacology Business Unitの日高研究員がポスター発表をします。本学会への参加を予定されている方は、是非発表をご覧ください。

【学会概要】
APPW2025(第130回 日本解剖学会/第102回 日本生理学会/第98回 日本薬理学会 合同大会)

【ポスター発表】
日時:2025年3月18日(火) 15:40-16:40
場所: 幕張メッセ 展示会場(国際展示場 展示ホール8内)
タイトル:「MC4R KO過食性肥満モデルマウスに対するGLP-1Rアゴニストの作用の検討」
演題番号:2P-396

【発表概要】
2024年、肥満症の治療薬としてGLP-1 agonist であるSemaglutide(ウゴービ)が本邦30年ぶりの新薬として上市され、大きなニュースとなりました。また、近年Tirzepatide (GLP-1R, GIPR dual-agonist)やRetatrutide(GLP-1R, GIPR, GCGR triple-agonist)の臨床試験結果が報告され、その高い抗肥満効果から肥満患者のQOL向上に大きな期待が寄せられています。一方でこれらGLP-1 agonistの作用を同時に評価した非臨床試験の報告はありません。そこで本研究ではMC4R KOマウスを用いてSemaglutide、Tirzepatide 及びRetatrutideを同時に試験し、その効果を比較しました。その結果、Semaglutideと比較してTirzepatideの方が高い体重減少効果を示すことが確認されました。また、いずれのGLP-1 agonistも高い抗肥満効果を示す一方で、筋肉量も低下させることを示唆する結果が得られました。Semaglutideによる筋肉量減少作用は臨床試験結果からも報告されており、本結果は筋肉量減少作用がGLP-1 agonistに共通する作用であることを示唆する可能性があります。本研究の結果が、抗肥満疾患領域における創薬研究の発展に貢献することを期待しています。

【Axcelead DDPのソリューション】
Axcelead DDPが有するメラノコルチン4型受容体(MC4R)欠損モデルマウスは、モデル作成までに時間を要することや糖尿病を合併すること等といった他のモデルマウスとは異なり、過食を呈し早期に肥満化しますが糖尿病を合併しません。そのため抗肥満症領域の創薬研究において高い有用性があります。
また、本研究ではEchoMRI・Oxymaxシステム・X線CTといった測定機器を用いて抗肥満評価を行っており、これらの測定系は肥満症領域の創薬研究において薬効評価だけでなくMOA解析、特徴化等に非常に有用です。
肥満症領域の動物評価やMOA解析、特徴化にお困りの際は、是非、当社にご相談ください。

日高 幸佑 Pharmacology Business Unit
薬学修士。2012年九州大学大学院薬学府修了後、大正製薬株式会社に入社し、感染症や腎臓疾患を対象とした創薬研究に従事。2023年にAxcelead Drug Discovery Partners株式会社に入社。入社後は腎・肝臓疾患や肥満症をはじめとした代謝性疾患領域の薬効薬理試験に従事


2025-03-07T14:18:16+09:002025/03/07|

Axcelead DDP、アステラス製薬とタンパク質分解誘導剤に関する化合物探索研究支援契約を締結

印刷用PDF

 Axcelead Drug Discovery Partners株式会社(本社:神奈川県藤沢市、代表取締役社長:岡田 健吾、以下、Axcelead DDP)は、アステラス製薬株式会社(本社:東京都中央区、代表取締役社長CEO:岡村 直樹、以下、アステラス製薬)とタンパク質分解誘導剤に関する化合物探索研究支援契約を締結しましたのでお知らせします。

 Axcelead DDPは、次世代の低分子創薬としてタンパク質分解誘導剤に注力しており、迅速なタンパク質分解誘導剤創出を実現する合成技術、化合物ライブラリ、多様なハイスループットスクリーニング系やプロファイリングアッセイ系など、タンパク質分解誘導剤創薬の各種課題を解決する統合型ソリューション「DegLeadTMプラットフォーム」をサービスとして提供しています。
 今回の契約に基づき、Axcelead DDPは、この「DegLeadTMプラットフォーム」を活用して、アステラス製薬のタンパク質分解誘導剤創薬研究を支援し、画期的な新薬候補化合物の創出に貢献します。

 Axcelead DDPの代表取締役社長である岡田 健吾は、「当社のコア技術として開発された統合型ソリューション「DegLeadTMプラットフォーム」を評価いただき、アステラス製薬と契約を締結できたことを嬉しく思います。今回の契約は当社が取り組んでいるタンパク質分解誘導剤創薬ソリューションがお客さまに独自の価値を提供する有用なサービスであることを示す証左になります。当社は製薬企業由来の創薬プラットフォームを最先端の技術を取り込み継続的に進化させることでお客さまの創薬研究を支援してまいります。」と述べています。

以上

<Axcelead DDPについて>
Axcelead DDPは、2017年7月に武田薬品工業株式会社の創薬プラットフォーム事業を継承して事業を開始した日本初の創薬ソリューションプロバイダーです。スクリーニング・化学・薬効薬理・DMPK・安全性といった創薬に必要な全ての機能を有しており、最先端の研究基盤および独自の化合物ライブラリーを一つの拠点に集約しています。また、Axcelead DDPの創薬支援サービスに最先端のAI機能を統合することで、高品質な新薬候補化合物を迅速に創出することを可能にします。Axcelead DDPはこれらの強みを生かし、創薬ターゲットの探索から臨床開発への橋渡しまでのプロセスで直面する様々な課題に対するソリューションをワンストップで提供しています。

2024-12-25T13:48:37+09:002024/12/26|

デジタル製剤学FG 第2回シンポジウムにてDigital Unitの半田研究員がIn-house大規模実験データを用いたAIプラットフォーム:Beyond A Platformについて紹介します

2024年12月11日、京都大学 国際科学イノベーション棟 シンポジウムホールで開催されるデジタル製剤学FG 第2回シンポジウムにてDigital Unitの半田研究員がIn-house大規模実験データを用いたAIプラットフォーム:Beyond A Platformについて紹介します。本学会への参加を予定されている方は、是非発表をご覧ください。

【学会概要】
デジタル製剤学FG 第2回シンポジウム

【口頭発表】
日時:2024年12月11日(水) 14:15-15:35
場所: 京都大学 国際科学イノベーション棟 シンポジウムホール
タイトル:「In-house大規模実験データを用いたAIプラットフォームの開発と展望:Beyond A Platform」

【発表概要】
近年のAI開発は様々な分野で成功を収めています。この内の一つとして、創薬研究への機械学習適用はとても有望な分野であり、特に、固定の実験プロトコルで運用される薬物動態に関するin vitro実験は、機械学習で利用できるデータが蓄積しやすい性質を持つため、この予測を目的としたソフトウェア開発を進める例が多く見られます。しかし、本当に創薬研究に役立つ予測モデルとは、一体どのようなものでしょうか?技術面の課題として、モデル作成に用いられるデータ数、アルゴリズム、モデル適用範囲などがあり、運用面の課題としては、どのような実験項目の予測がどういったタイミングで実際に必要とされるか、が挙げられます。我々はAIプラットフォーム(Beyond A Platform)の継続的開発と現場への適用を通じてこれらの課題を解決する試みを行っています。本発表では、この開発で得られた知見について紹介いたします。

【Axcelead DDPのソリューション】
Axcelead DDPでは、創薬のさらなる効率化と成功確率の向上を目指し、最先端の機械学習技術に通じたデータサイエンティストと、創薬研究に豊富な知識と経験を持つ研究者が密に協力し合い、AI開発を進めています。
Axcelead DDPのAIは、以下の点に特徴があります。
①武田薬品で長年に亘って蓄積された高品質かつ大規模の創薬データを活用していること
②計算アルゴリズムに、より複雑で高度な計算や解析が可能なグラフニューラルネットワークやTransformerを用いた基盤モデルを採用していること
③ユーザーフレンドリーな適用範囲や予測誤差の推定機能をシステムに実装していること
これにより、信頼性が高く、より実務で使いやすい予測モデルをお客様に提供することができます。現在、ADME予測モデルをお客様に提供し、化合物最適化を大幅に効率化するサービスを提供していますが、今後は活性や毒性に関しても予測モデル開発を進めていきます。AI創薬をご検討の方は、ぜひ当社にご相談ください。

半田 耕一 Digital Unit
2007年東京大学大学院新領域創成科学研究科終了後、富山化学工業、北里大学、富士フイルム、帝人ファーマ、英国ケンブリッジ大学にて薬物動態研究及び創薬計算科学に従事。2024年4月に帝人ファーマからAxcelead TWPに転籍。腎疾患を中心とした薬物動態プロジェクトを担当するとともに、eADMEスクリーニング機械学習モデルや化合物生成モデル構築に携わる。2024年9月より現職。


2024-11-27T08:16:08+09:002024/11/26|

Chemistry BU 柳下研究員が第41回メディシナルケミストリーシンポジウムにて口頭発表をします

2024年11月20~22日、京都テルサで開催される第41回メディシナルケミストリーシンポジウムにてChemistry BU 柳下研究員が口頭発表します。本学会への参加を予定されている方は、是非発表をご覧ください。

【学会概要】
第41回メディシナルケミストリーシンポジウム

【口頭発表】
日時:2024年11月20日(水) 11:30~11:50
場所: 京都テルサ
タイトル:「Identification of covalent JNK inhibitor」1O-05

【発表概要】
コバレントドラッグは標的タンパク質と共有結合を形成して、その機能を不可逆的に阻害する薬剤です。近年では、プロテオミクス研究の発展や分析技術の発展により、それらを用いた標的タンパク質に対する高い選択性で反応するコバレントドラッグの研究が注目を集めており、EGFR阻害薬やBTK阻害薬など、実際にすでに上市された薬剤もあります。我々は、数ある標的タンパク質の中から、炎症性疾患、がん、神経変性疾患などの疾患に関連しているc-Jun N末端キナーゼ(JNK)に注目し検討を行いました。当日の発表では、我々のコバレント創薬についての取り組みを紹介します。

【Axcelead DDPのソリューション】
Axcelead DDPでは、コバレント創薬成功の鍵となる化合物デザイン、合成、評価などのサービスをワンストップで提供することが可能です。本発表では、構造情報が既知の標的タンパク質に対し、リード化合物の迅速かつ効率的に最適化したケースを紹介させて頂きます。なおADDPは、コバレント創薬を志向した独自の化合物ライブラリや標的同定の技術(ケミカルプロテオミクス、フィンガープリンティングなど)も有しており、構造情報が特定されていない標的に対する案件も含め、幅広いサービスの提供が可能です。コバレント創薬でお困りの際、あるいはご検討の際は、是非当社にご相談ください。
当日は、企業展示ブースにも出展しておりますので、是非お立ち寄りください。

柳下 裕俊 Chemistry Business Unit
東京工業大学大学院理工学研究科修士課程修了後、田辺三菱製薬株式会社を経て、2020年にAxcelead Drug Discovery Partners株式会社に入社。初期非臨床試験用原薬の合成に向けた製法検討・合成研究や創薬合成研究に従事している。


2024-11-15T17:08:45+09:002024/11/18|

第15回スクリーニング学研究会企業セミナーにてScreening BUの秦研究員とChemistry BUの奈良研究員が統合的HTSプラットフォームについて紹介します

2024年11月22日、東京・タワーホール船堀で開催される2024年 第15回スクリーニング学研究会企業セミナーにてScreening BUの秦研究員とChemistry BUの奈良研究員が統合的HTSプラットフォームについて紹介します。本学会への参加を予定されている方は、是非発表をご覧ください。

【学会概要】
2024年 第15回スクリーニング学研究会

【口頭発表】
日時:2024年11月22日(金)
場所: 東京・タワーホール船堀
タイトル:「Axcelead の Data-Driven Drug Discovery プラットフォーム」

【発表概要】
Axcelead DDPでは120万化合物にのぼる自社化合物ライブラリーと長年培ってきた経験をもとに、HTS戦略の立案・議論からアッセイ系の構築、HTSの実施、ヒット化合物の精査や拡充など、HTSに関連した統合的なサービスを提供できます。本セミナーではAxcelead DDPの統合的HTSプラットフォームを紹介するとともに、計算科学的な手法を活用したバーチャルスクリーニングや、近年発展の著しいAIや機械学習を活用した、データに基づいた効率的なヒット創出サービスパッケージについて紹介いたします。

Axcelead DDPが提供する独自サービス
・60%がオリジナルの化合物からなる独自の化合物ライブラリーをHTSに利用可能
・オリジナルな計算化学ツール群 A-code を用いた高精度バーチャルスクリーニング
・独自データによってトレーニングされたAI/MLモデルにお客様のプロジェクトデータを追加してお客様専用のAIモデルを構築
・迅速なヒット拡充を可能にする120万の化合物と100億のバーチャル化合物、独自のビルディングブロックを活用したハイスループット合成技術

【Axcelead DDPのソリューション】
Axceleadでは質の高い化合物ライブラリーと豊富な経験を駆使する事で90%以上という高いヒット創出成功率を誇ります。ヒット化合物を見出した後も、ヒット化合物の優先順位付けのためのアノテーション情報提供やADME予測AIモデルの活用、ヒット拡充のための豊富な化合物からの迅速な周辺化合物評価やハイスループット合成技術の活用など、迅速かつ効果的に化合物最適化のステージに進めるためのソリューションを提供することで創薬プロセス全体の時間・コストの短縮・効率化を図ります。低分子化合物のヒット創出をご検討の際は、ぜひ当社にご相談ください。

秦 彬斗 Screening Business Unit ヘッド / Digital Unit ヘッド
2010年九州大学システム生命科学府修了後、武田薬品工業に入社にてスクリーニング研究に従事。2017年からTakeda Bostonを経て2021年にAcxcelead DDPに入社。キナーゼ、分解剤のプラットフォーム構築やスクリーニングプロジェクトに携わる。2023年よりディレクター、2024年よりScreening BUヘッド。

2024-11-12T10:11:38+09:002024/11/12|

第15回スクリーニング学研究会にてThinkCyte社との共同研究成果が発表されます

2024年11月22日、東京・タワーホール船堀で開催される2024年 第15回スクリーニング学研究会にてThinkCyte社との共同研究成果がポスター発表されます。本学会への参加を予定されている方は、是非発表をご覧ください。

【学会概要】
2024年 第15回スクリーニング学研究会

【ポスター発表】
日時:2024年11月22日(金)
場所: 東京・タワーホール船堀
タイトル:「Pooled compound screening using DNA barcoding and Ghost Cytometry」

【発表概要】
AI駆動型の高速細胞判別・分取技術であるゴーストサイトメトリー(GC)は、細胞を染色することなく個々の細胞の形態情報を用いて細胞を判別・分取する事が可能である。GC技術を用いて表現型スクリーニングを実施することで、従来の表現型スクリーニングでは染色によるバイアスで見出せなかった、より生体の反応性を反映したヒット化合物の創出につながることが期待される。GC技術のポテンシャルを明らかにするため、非アルコール性肝炎(NASH)モデル細胞を用いた化合物スクリーニングを、GCおよび従来の表現型スクリーニング法でそれぞれ実施した。ポスター発表では、2つのアプローチから得られた共通ヒット化合物および異なるヒット化合物を紹介し、従来の方法では検出できない新規創薬標的を同定するための、GC技術を用いた新しいスクリーニング・プラットフォームの能力について議論したい。

【Axcelead DDPのソリューション】
表現型創薬を加速させるためには、信頼性の高い評価系の構築と適切な化合物ライブラリーの選択が非常に重要です。Axcelead DDPには、評価系構築に関する幅広い経験とノウハウがあり、また、自社独自に構築した大規模かつ質の高いdiversity library、狙いを定めたfocused library、Target既知のannotation library等の魅力的な化合物ライブラリーの中から、最適な組み合わせをご提案することが可能です。さらに、Axcelead DDPでは表現型スクリーニングの実施から、化合物構造情報を駆使したヒット化合物の標的分子同定のためのプローブ合成を行い、ターゲット分子同定までの一気通貫のフルサービスの提供も可能です。表現型創薬のアプローチをご検討の際は是非、当社にご相談ください。

【演者】 安 瑜利 (ThinkCyte株式会社)

【共同研究者】
横川 寛 Screening Business Unit
Axcelead Drug Discovery Partners株式会社 Screening Business Unit所属。主にCell-based assay構築を担当している。


2024-11-14T09:11:47+09:002024/11/12|

Pharmacology BUの松本研究員がAASLD The Liver Meeting 2024にてポスター発表をします

2024年11月15~19日の5日間、サンディエゴで開催されるAASLD The Liver Meeting 2024にてPharmacology BUの松本研究員がポスター発表をします。本学会への参加を予定されている方は、是非発表をご覧ください。

【学会概要】
AASLD The Liver Meeting 2024

【口頭発表】
日時:2024年11月15日(金)~19日(火)
場所: San Diego, California
タイトル:「Comprehensive profiles of the microbiome and metabolome within the gut-liver axis in Western diet-fed MC4R knockout mice.」

【発表概要】
代謝機能障害関連脂肪肝炎(MASH)の病態形成には、臓器間ネットワーク、特に腸-肝軸ネットワークが関与することが知られています。しかし、その全体像については未だ十分に解明されていません。本研究では、肥満およびインスリン抵抗性を有するヒトMASH病態を模倣したモデルマウスを作製し、大腸内容物、小腸内容物、血漿、肝臓における代謝物および腸内細菌の網羅的解析を行いました。その結果、肝臓で顕著な変動が認められたグリセロ脂質、グリセロリン脂質、及び胆汁酸が、(1)小腸内容物中の脂肪アシルなどの代謝物と相関を示し、それらがS24-7科およびAllobaculum属の菌と相関すること(2)大腸内容物中のグリセロリン脂質などの代謝物と相関を示し、それらがBacteroides属、Allobaculum属、およびDesulfovibrionaceae科の菌と相関することが確認されました。上記代謝物および菌は、表現型マーカーとも相関しており、腸-肝軸ネットワークにおける新たな代謝調節機構の解明に寄与することが考えられます。本研究の結果が、今後の臨床研究におけるバイオマーカーまたは治療標的として活用されることを期待します。

【Axcelead DDPのソリューション】
Axceleadは、代謝機能障害関連脂肪肝炎(MASH)の臨床症状である肥満を呈する高脂肪食を負荷したメラノコルチン4型受容体(MC4R)欠損モデルマウスを有しています。また、ユニークなメタボロミクスプラットフォームも有していることから、親水性代謝物から疎水性代謝物(リピドミクス)のあらゆる種類の代謝物の測定および結果解釈が可能であり、パーサルファイドなど特異的な分子種に特化した評価系を活用した評価や、腸内細菌の網羅的解析も実施することができます。これらの手法を組み合わせることにより、MASHのPDマーカー探索並びに治療薬開発における従来にはない新しい研究アプローチを提案することが可能です。MASH以外の疾患も含め、是非、当社にご相談ください。

関連サービス:
多層オミックス解析による臨床応用可能なバイオマーカー探索

松本 光晴 Pharmacology Business Unit
薬学修士。1995年東北大学大学院薬学研究科修了後、武田薬品工業に入社。主に抗血小板薬、抗糖尿病薬の創薬研究に従事。2017年、Axcelead Drug Discovery Partners株式会社に転籍後は主に非アルコール脂肪性肝炎などの肝疾患、並びに腎疾患の薬効薬理試験に従事。

2024-11-08T10:15:06+09:002024/11/07|

DMPK BU 林研究員の共著論文が、「BPB Reports」に掲載されました

Phosphorylation Dynamics and Kinase Interaction in mRNA Transcription-Associated Kinases: Autophosphorylation of CDK12 and its Modulation by CDK7 and CDK9

Published Date : October 18, 2024
詳細はこちらから

論文の概要:
タンパク質リン酸化によるシグナル伝達経路は、細胞外の刺激を細胞に伝達することにより、増殖、分化、生存等の細胞機能において重要な役割を果たしています。また、タンパク質リン酸化修飾は、癌等の疾病原因と深く関わり、CDKの異常な活性が癌細胞の増殖や生存に寄与することから、各転写CDKを標的とした癌治療法の開発も進んでいます。転写活性で不可欠な役割を果たす、RNAポリメラーゼII(Pol II)のC末端ドメイン(CTD)と、それらをリン酸化する転写関連キナーゼCDK7、CDK9、およびCDK12間の分子相互作用は、これまでに研究されてきましたが、CDK間の相互作用は十分に研究されていませんでした。本論文では、リン酸化プロテオーム解析により、CDK12リン酸化がCDK7とCDK9によって協調的に活性化されること、およびCDK12リン酸化部位とその機能に及ぼす生物学的効果について明らかにしました。CDK間の相互作用を解明することで、これらを標的とした新薬の開発に役立つことが期待されます。

【Axcelead DDPのソリューション】
リン酸化は、タンパク質の生理機能を調整する重要な翻訳後修飾です。一方で、リン酸化は、極微量でMS解析の難度が高いこと、オミクス分析で得られた多数分子解釈の難度が高いことから手軽に実施できる技術ではありません。Axcelead DDPには、最適化したリン酸化分子濃縮法を始め、キナーゼ予測や相互作用解析等を駆使して、タンパク質リン酸化解析を実施できる高度なノウハウ・経験・知識があります。これらを活用することにより、創薬研究の加速・成功率向上に欠かせないバイオマーカーについても、他のオミクス層では見つからない、独自のマーカーを見出せる可能性があります。MOA探索、POC取得等でお困りの方、本技術を活用し、創薬研究を加速させたい方は、是非、当社にご相談ください。

林 浩三  DMPK BU Omics & Bioinformatics G 所属
1990年武田薬品工業入社。天然物化学を経て、2002年に同社初のプロテオミクスプラットフォームを構築。Axcelead Drug Discovery Partners株式会社でもプロテオミクス業務を担当。

2024-11-08T10:15:10+09:002024/11/06|

Axcelead DDPで作出された慢性腎臓病モデルマウス(AXCCマウス)の解析結果が、共著論文として「American Journal of Pathology」に掲載されました

A novel deep learning approach for analyzing glomerular basement membrane lesions in a mouse model of X-linked Alport syndrome

Published Date : October, 2024
詳細はこちらから

論文の概要:
本研究により、AxceleadDDPが作製したAXCCマウス(ヒトアルポート症候群のCOL4A5遺伝子のナンセンス変異を有する)のメスが、腎糸球体における異常IV型コラーゲンのモザイク状発現パターンを示し、アルポート症候群女性患者の病態を模倣することが明らかになりました。
さらに、筑波大学・昭和大学、AxceleadDDPそれぞれで実施された評価の組み合わせにより、AIを取り入れた病理画像解析技術の有用性や、アルポート症候群の予後予測や早期治療介入に役立つ知見が示されました。

【Axcelead DDPのソリューション】
今回の研究ではAxcelead DDPで実施したHALO(indica Labs)を用いた病理画像解析が重要な結果の一つとなり、成果が生み出されました。HALOによる病理解析は、AIを取り入れた画像解析ツールに、病理専門家の知識技術を融合させることでそのデータの価値をより高めることができます。全身各臓器/組織/細胞における薬効・毒性評価やMOA解析、薬物動態研究などに活用できますのでお客様の課題についてぜひご相談下さい。

関連情報:筑波大学

小林 亮介 Pharmacology Business Unit、Integrated Pathology
獣医学博士。認定毒性病理学専門家、獣医病理学専門家、トキシコロジスト。
2019年にAxcelead Drug Discovery Partners 株式会社入社。安全性評価、薬効評価に関連する病理組織検査や、空間的トランスクリプトミクス研究を担当。病理専門家として様々な創薬研究をサポートしている。

2024-10-24T16:42:41+09:002024/10/25|

Pharmacology BU 金子研究員、DMPK BU 濱田研究員の共著論文が「Cell Transplantation」に掲載されました

Xenogenic Engraftment of Human Induced Pluripotent Stem Cell–Derived Pancreatic Islet Cells in an Immunosuppressive Diabetic Göttingen Mini-pig Model

Published Date : October, 2024
詳細はこちらから

論文の概要:
1型糖尿病の根治的な治療法として、ES細胞やiPS細胞などのヒト多能性幹細胞から作製した膵島様細胞の移植が期待されており、京都大学iPS細胞研究所(CiRA)と武田薬品の共同研究プロジェクト(T-CiRA)からヒトiPS細胞由来膵島細胞(iPIC)が見出されました。
細胞製品の開発では、臨床試験への橋渡しとして、身体の大きさがヒトに近い大動物で薬効評価を行うことが望ましいと言われています。本論文では、胸腺および脾臓を摘出したミニブタに膵β細胞を破壊する薬剤のストレプトゾトシンを投与し糖尿病の病態を再現し、さらに、免疫抑制剤を投与することでヒト細胞の移植が可能な糖尿病ミニブタを作製しました。この免疫抑制糖尿病ブタモデルに移植したiPICが、移植から約1か月後も持続的に生着していることが組織学的に確認されました。また、ヒト型C-peptide(インスリン分泌の指標)が血中に分泌されていることも確認されました。本モデルは、糖尿病に対するヒト細胞を用いた細胞移植治療の開発に役立つと期待されます。
本研究においてAxcelead DDPは、in vitro試験からの免疫抑制剤の目標血中濃度設定、免疫抑制糖尿病ブタモデルの構築および細胞移植を担当・実施しました。

【Axcelead DDPのソリューション】
免疫系臓器の切除と免疫抑制剤の投与により、ヒト細胞が生着する免疫抑制状態を呈し、かつ、安定した病態を維持することが困難と言われている1型糖尿病を併せ持つブタモデルを構築できたのはAxcelead DDPの高い動物実験技術力によります。また、リンパ球を用いたin vitro試験から適切な免疫抑制剤の投与量を設定した上で動物実験を行うことができるのもAxcelead DDPの強みです。in vitro試験からin vivo試験への用量設定のブリッジングにお困りの方、あるいは大動物/小動物の病態モデルや評価系構築をご検討の方は是非Axcelead DDPにご相談ください。

関連情報:
京都大学iPS細胞研究所(CiRA)
オリヅルセラピューティクス株式会社

金子まなみ Pharmacology Business Unit
1998年北海道大学獣医学部修了後、武田薬品工業株式会社にて循環器疾患、代謝疾患領域を中心に創薬研究に従事。2017年より現職。循環器領域や代謝疾患領域のMOA解析、ターゲットバリデーション、薬効薬理試験を担当。免疫抑制大動物モデルの構築とそれを用いた薬効薬理試験を担当。2018年6月に北海道大学獣医学部 獣医学博士号取得。

2024-10-24T14:46:49+09:002024/10/15|

Axcelead DDP、Acadia Pharmaceuticalsと創薬支援に関するマスター・サービス・アグリーメントを締結

印刷用PDF

 

 Axcelead Drug Discovery Partners株式会社(本社:神奈川県藤沢市、代表取締役社長:岡田 健吾、以下、Axcelead DDP)は、この度、Acadia Pharmaceuticals Inc.(本社:米国カリフォルニア州サンディエゴ、以下「Acadia」)と、アンメット・メディカル・ニーズに応える革新的な新薬の創出を目指すためのマスター・サービス・アグリーメントを締結することになりましたのでお知らせします。

 Axcelead DDPは、2022年10月以来、Acadiaの中枢神経疾患領域における候補化合物の選定を目指して複数の創薬プロジェクトに取り組んできました。今般、Axcelead DDPとAcadiaは、Axcelead DDPがより効率的かつ包括的にAcadiaの創薬プロジェクトを支援することができるようマスター・サービス・アグリーメントを締結することになりました。Axcelead DDPは、保有する統合的な創薬プラットフォームおよび創薬研究の深い知識、豊富な経験を活かして高品質な候補化合物を創出するための創薬支援を行います。

 今回締結したマスター・サービス・アグリーメントのもと、新たな創薬プロジェクトを開始することになり、これまでの創薬プロジェクトと同様に、アップフロント、研究活動費、開発の進捗に応じたマイルストンをAcadiaから受け取ることになります。なお、マスター・サービス・アグリーメントおよび新たな創薬プロジェクトに関する経済条件の詳細は開示していません。

 Axcelead DDPの代表取締役社長である岡田健吾は、「当社がAcadiaの創薬研究に貢献するために創薬支援に関するマスター・サービス・アグリーメントを締結し、新たな創薬プロジェクトを開始することを大変嬉しく思います。これまで実施してきた創薬プロジェクトの順調な進展が、今回の契約締結につながったものと考えています。私たちは中枢神経疾患をはじめとした病気に苦しむ患者さんに一日も早く革新的な医薬品をお届けできるよう、Acadiaと協力して同社のパイプライン拡充に貢献してまいります」と述べています。

以上

<Acadiaについて>
Acadiaは、生活の向上を目指して神経科学のブレークスルーに取り組んでいます。 30年に亘ってヘルスケアの第一線で活動し、重要なソリューションを必要とする人々に提供してきました。Acadiaはパーキンソン病に関連する幻覚と妄想およびレット症候群に対する初めてで唯一FDAに承認された治療法を開発し販売しています。Acadiaの臨床開発は、プラダー・ウィリ症候群、アルツハイマー病、および、その他中枢神経疾患における神経精神症状を対象にした複数のプログラムに重点を置いています。
詳細については、www.acadia.comをご覧ください。

<Axcelead DDPについて>
Axcelead DDPは、2017年7月に武田薬品工業株式会社の創薬プラットフォーム事業を継承して事業を開始した日本初の創薬ソリューションプロバイダーです。スクリーニング・化学・薬効薬理・DMPK・安全性といった創薬に必要な全ての機能を有しており、最先端の研究基盤および独自の化合物ライブラリーを一つの拠点に集約しています。また、Axcelead DDPの創薬支援サービスに最先端のAI機能を統合することで、高品質な新薬候補化合物を迅速に創出することを可能にします。Axcelead DDPはこれらの強みを生かし、創薬ターゲットの探索から臨床開発への橋渡しまでのプロセスで直面する様々な課題に対するソリューションをワンストップで提供しています。

2024-09-10T13:01:45+09:002024/09/10|

Axcelead DDP、Lillyと共同研究契約を締結

印刷用PDF

 Axcelead Drug Discovery Partners株式会社(本社:神奈川県藤沢市、代表取締役社長:岡田 健吾、以下、Axcelead DDP)は、この度、米国インディアナ州インディアナポリスに本社を置くEli Lilly and Company(以下、Lilly)と複数の創薬プログラムに関する戦略的共同研究契約を締結しましたのでお知らせします。

 Axcelead DDPは、確立された創薬研究力とAIを含む新たな創薬技術を活用することで新薬候補化合物を創出しています。また、創薬研究における深い知識と豊富な経験を活かして創薬研究の革新的な進歩にも取り組んでいます。本契約に基づき、Axcelead DDPは、アップフロントおよび各創薬プログラムの進捗に応じたマイルストンをLillyから受け取ることになります。

 Axcelead DDPの代表取締役社長である岡田 健吾は、「今般、世界的な製薬企業であるLillyと戦略的な提携契約を締結することができたことを大変嬉しく思います。当社が、Lillyから創薬研究のパートナーに選ばれた理由は、当社の新薬候補化合物を創出する高い創薬研究力と幅広い新規創薬テクノロジーが評価されたからだと考えています。当社が保有する革新的な創薬プラットフォームを通じて同社のパイプライン強化に寄与するとともに、明日の生命を変える医薬品となる可能性を有する高品質な新薬候補化合物を提供することで世界中の人々に貢献してまいります」と述べています。

以上

<Axcelead DDPについて>
Axcelead DDPは、2017年7月に武田薬品工業株式会社の創薬プラットフォーム事業を継承して事業を開始した日本初の創薬ソリューションプロバイダーです。スクリーニング・化学・薬効薬理・DMPK・安全性といった創薬に必要な全ての機能を有しており、最先端の研究基盤および独自の化合物ライブラリーを一つの拠点に集約しています。また、Axcelead DDPの創薬支援サービスに最先端のAI機能を統合することで、高品質な新薬候補化合物を迅速に創出することを可能にします。Axcelead DDPはこれらの強みを生かし、創薬ターゲットの探索から臨床開発への橋渡しまでのプロセスで直面する様々な課題に対するソリューションをワンストップで提供しています。詳細についてはWebサイトをご覧ください。https://www.axcelead.com/

2024-09-10T13:42:57+09:002024/09/05|

Pharmacology Business Unit 中村研究員が日本核酸医薬学会第9回年会にてポスター発表をします

2024年7月15~18日の4日間、仙台国際センターで開催される日本核酸医薬学会第9回年会にて、Pharmacology Business Unit 中村研究員がポスター発表をします。本学会への参加を予定されている方は、是非ポスター発表をご覧ください。

【学会概要】
日本核酸医薬学会第9回年会

【ポスター発表】
日時:2024年7月16日(火)
場所:仙台国際センター(宮城県仙台市)
タイトル:「髄腔内投与によるアンチセンスオリゴの脳内分布及び細胞分布の特徴」(ポスターセッション2 P2-51)
演者:中村 小百合 Pharmacology BU

【発表概要】
一部の中枢神経疾患では、特異的な脳領域や細胞種が機能障害や器質的変化を起こすことにより発症することが知られています。そのため、中枢疾患を指向した治療薬では適切なdrug delivery systemの選択が重要であり、前臨床研究においても、どの投与方法により目的とする細胞種に薬物が到達するのかを見極めることは重要です。今回はantisense oligonucleotides (ASO)について、投与経路による各脳領域及び脳の構成細胞種別の分布差についてIn situ hybridization (ISH)及びmultiplex immunohistochemistry (mIHC)を用いて可視化し、評価した結果を発表します。

【Axcelead DDPのソリューション】
本研究で見いだされた核酸の髄腔内投与による中枢での特異な分布様式は、当社がこれまでに蓄積してきた核酸の可視化技術、すなわち、当社でのみ利用可能な特異抗体を用いた可視化やin situ hybridizationを用いた可視化技術さらには、細胞マーカーとの同時検出を可能にしたMultiplex IHC技術を用いて明らかにすることができました。当社では、核酸医薬品開発における組織分布を細胞レベルで理解するための高度な技術を提供することが可能です。核酸医薬品の動態解析、MOA解析でお困りの際は、是非、当社にご相談ください。

中村 小百合 Pharmacology BU
獣医学博士、獣医師、日本獣医病理学専門家協会(JCVP)会員。武田薬品工業で中枢神経疾患の薬理試験に従事した後、2017年、Axcelead Drug Discovery Partners株式会社に転籍。非臨床安全性研究を経て、現在は安全性評価、薬効評価における病理組織評価、multiplex immunohistochemistryなどの多重染色やその画像解析を担当。

2024-07-03T09:42:55+09:002024/07/03|

Axcelead DDPが田辺三菱製薬株式会社の創薬パートナーとして支援した研究成果が第40回日本DDS学会学術集会にて発表されます

2024年7月9~11日の3日間、茨城県つくば市で開催される第40回日本DDS学会学術集会にてAxcelead DDPが田辺三菱製薬株式会社の創薬パートナーとして支援した研究成果が発表されます。本学会への参加を予定されている方は、是非発表をご覧ください。

【学会概要】
第40回日本DDS学会学術集会

【口頭発表】
日時:2024年7月9日(火)~11日(木)
場所:つくば国際会議場(茨城県つくば市)
タイトル:「中枢DDSの投与経路としての鼓室内投与の有用性検証」

【発表概要】
アルツハイマー病などの中枢神経系疾患の治療開発において、標的部位である脳への医薬品の送達が必要だが、血液脳関門によって静脈内投与や経口投与などの末梢投与による医薬品の脳内移行は制限される。脳への曝露を高めるために脳室内投与や髄腔内投与が選択されるが、その侵襲性の高さや煩雑さから、より利便性の高い中枢移行性の投与方法が求められている。本研究では、中枢移行性を指向した新規投与方法として、比較的低侵襲性かつ脳への高曝露が期待される鼓室内への投与に着目し、鼓室内投与による薬物の中枢移行性を評価した。その結果、低膜透過性化合物をラットの鼓室内あるいは静脈内に投与したところ、静脈内投与と比較して、鼓室内投与では脳脊髄液および脳組織の薬物量が明らかに高値を示した。これは、薬物が鼓室内投与後に直接的、かつ効率的に中枢に移行したことを示しており、鼓室内投与が中枢送達に適した新たな有用な投与経路である可能性を示唆するものである。

【演者】
齋藤昌良(田辺三菱製薬株式会社) 

【Axcelead DDPのソリューション】
本研究で実施された鼓室内投与は、当社がこれまで蓄積してきた脳移行性評価および薬効薬理試験の豊富な経験と知見に裏付けされた高度な技術の一つになります。中枢神経系疾患の評価・薬効薬理試験でお困りの際は、是非、当社にご相談ください。

村上 浩司 Pharmacology Business Unit CNS

2003年、金沢大学自然科学研究科生命薬学専攻博士前期課程修了後に、武田薬品工業創薬研究所に入社。脳梗塞、アルツハイマー病など中枢神経疾患の薬理研究に従事。2015年に金沢大学自然科学研究科生命科学専攻博士後期課程にて薬学博士取得。2017年よりAxcelead Drug Discovery Partners株式会社に転籍。中枢疾患の創薬研究の経験を活用し、研究計画の作成から中枢特有の行動試験を含む薬理試験実施など、カスタマーの創薬研究をサポートしています。

2024-06-27T07:48:38+09:002024/06/27|

Pharmacology Business Unit 階上研究員が第67回 日本腎臓学会学術総会でポスター発表をします

2024年6月28~30日の3日間、パシフィコ横浜で開催される第67回日本腎臓学会学術総会にて、Pharmacology Business Unit 階上研究員がポスター発表をします。本学会への参加を予定されている方は、是非ポスター発表をご覧ください。

【学会概要】
第67回日本腎臓学会学術総会

【ポスター発表】
日時:2024年6月30日(日)11:00-12:15
場所:パシフィコ横浜 ノース(神奈川県横浜市)
タイトル:「Alport症候群モデルマウスにおける糸球体特異的なCOL4A5発現の回復時期による効果の検討」(演題番号:P-279)
演者:階上 健太郎 Pharmacology BU 遺伝子改変動物グループ

【発表概要】
X-linked Alport syndrome(X連鎖型アルポート症候群、XLAS)は、COL4A5の遺伝子異常によって引き起こされる進行性の腎症であり、男性の患者さんの約9割が40歳までに末期腎不全へと進行します(女性の患者さんは一般に進行が遅く、腎不全に進行することは稀)。海外からの報告では、人口当りで5千〜1万人に1人いるとされており、国内には1200人程度の患者さんがいると推測されていますが、根本的な治療薬はありません。我々はこれまでにヒトの患者さん由来の変異を導入したAXCCマウスを作製し、末期腎不全様の病態を示すことを確認するなど、病態解析を進めてきました。前回は、このマウスにCre-loxPシステムを適用し、若週齢におけるエクソンスキッピングにより腎機能を改善できることを報告しました。今回の発表では、病態が進行した状態からでも腎機能改善が可能であるかの検証結果について、尿血液検査や病理画像を用いてご紹介いたします。

関連ソリューション
腎疾患治療薬の創薬/病態研究のサポート
当社では、AXCCマウスを用いた薬理・病理評価に複数の実績がありますので、より効果的な試験デザインを提案することができます。

階上 健太郎 Pharmacology BU 遺伝子改変動物グループ
工学修士。2009年東北大学大学院工学研究科修了後、武田薬品工業に入社。遺伝子改変マウス、ラットの作出、および解析業務に従事。2017年、Axcelead Drug Discovery Partners株式会社設立時に武田薬品から転籍。統合生物、統合トランスレーショナル研究を経て、2024年1月より現職。
お客様のご要望に合わせた最適な遺伝子改変動物をご提供します。薬理試験や病理解析など他試験との組み合わせも、お気軽にお問い合わせください。

2024-06-13T08:16:03+09:002024/06/13|

大塚製薬への創薬支援において最初のマイルストーンを達成

印刷用PDF

 Axcelead Drug Discovery Partners株式会社(本社:神奈川県藤沢市、代表取締役社長:岡田 健吾、以下、Axcelead DDP)は、2020年6月から実施していた大塚製薬株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:井上眞、以下、大塚製薬)への中枢神経疾患領域における創薬支援において最初のマイルストーンを達成したことをお知らせします。

 本創薬支援は、Axcelead DDPが保有するIND-Enabling Projectsを起点としており、Axcelead DDPは確立された評価系とシード化合物の展開により薬効評価可能な化合物を創製し、大塚製薬に提供しました。大塚製薬でさらに創薬研究を進めた結果、事前に設定された薬理学的特性を満たす化合物が見出されたことにより、最初のマイルストーンが達成されました。今回のマイルストーン達成により、Axcelead DDPは契約に基づく一定金額のフィーを得ます。大塚製薬はIND-Enabling Projectsの活用により創薬研究の大幅な加速化を達成し、より高いステージでの創薬研究を進めることになります。

 Axcelead DDPの代表取締役社長である岡田 健吾は、「当社独自のアセットであるIND-Enabling Projectsから見出した新薬候補化合物が大塚製薬の期待に応える成果につながったことを嬉しく思います。今回のマイルストーン達成は当社のIND-Enabling Projectsがお客さまに独自の価値を提供する有用なアセットであることを示す証左になります。当社は、IND-Enabling Projectsを活用した創薬支援を通じて、短期間で高品質な新薬候補化合物を提供し、国内外の創薬プレイヤーの創薬研究の効率化に貢献してまいります」と述べています。

IND-Enabling Projects
IND-Enabling Projects(開始当時A-HiTプロジェクト)は、特定の創薬標的(以下、ターゲット)に対して、ヒットまたはリード化合物と一次評価系が存在するAxcelead DDP保有のアセットです。現時点で150以上のターゲットのアセットを有し、約60%のプロジェクトはリード創出以上の創薬研究ステージに位置しています。これらのうち半数以上のターゲットは未だ上市医薬品がなく、First-In-Classプロジェクトとなる可能性があります。また、想定した適応疾患以外へのリポジショニングの可能性も有する魅力的なターゲットがリストされています。さらに 約30%のターゲットで共結晶構造が取得されており、これらのターゲットでは、化合物最適化の加速が期待できます。IND-Enabling Projectsの活用は、初期の創薬ステップの大幅な期間短縮とコスト削減を実現します。

以上

<Axcelead DDPについて>
Axcelead DDPは、2017年7月に武田薬品工業株式会社の創薬プラットフォーム事業を継承して事業を開始した国内初の創薬ソリューションプロバイダーです。創薬に必要なほぼ全ての機能を有し、創薬ターゲットの探索から医薬品候補化合物の最適化、さらには臨床開発への橋渡しプロセスまでの非臨床創薬研究サービスをワンストップで提供しています。

2024-05-27T11:10:53+09:002024/05/27|

Data Science & Informaticsの柴原研究員(Principal Scientist)が第38回人工知能学会全国大会にて大規模言語モデルを用いた化合物の構造生成に関する発表をします

2024年5月28~31日の4日間、静岡県浜松市で開催される2024年度 人工知能学会全国大会(第38回)にてData Science & Informatics 柴原研究員(Principal Scientist)が口頭発表を行います。本学会への参加を予定されている方は、是非発表をご覧ください。

【学会概要】
2024年度人工知能学会全国大会(第38回)

【口頭発表】
日時:2024年5月28日(火)15:00 〜 16:40
場所: アクトシティ浜松 F会場  (イベントホール仮設4) + オンライン
タイトル:「化学合成における構造生成のための大規模言語モデルの追加事前学習」

【発表概要】
創薬の分野では、薬の発見を目指して、Deep Learningを用いた化合物の構造生成モデルに関する研究が進んでいます。構造生成モデルには、化合物の構造式を文字列として扱うもの、原子間の結合をグラフ構造として扱うもの、さらには原子の位置や結合を3次元的な構造として扱うものなど、多様なアプローチがあります。これらのモデルはいずれも、特定の条件を元に化合物の構造を生成することができます。
近年のLarge Language Model(LLM)の成功により、文字列ベースの手法では、自然言語を使った柔軟な指示に基づいて、化合物の生成や編集が可能になることが期待されています。本研究では、LLMに追加の事前学習を行うことで、LLMを構造生成モデルとして機能させ、創薬への応用が期待できることを示しました。今回、LLaMA-2-7Bというベースモデルに、低分子化合物を追加事前学習させることで、構造生成モデルを構築しました。本研究の提案モデルは、言語モデルとしての機能を保持しつつ、構造生成に特化したグラフベースのモデルであるJT-VAEに匹敵する性能を示すことができました。この研究の成果は、創薬プロセスにおける化合物設計の効率化や多様化に寄与する可能性があります。今後、こうした技術がさらなる発展を遂げることで、より効果的な医薬品の発見や開発が期待されます。

柴原 琢磨 Data Science & Informatics(Principal Scientist, Machine Learning)
博士(情報科学)、博士(医学)。2008~2023年 (株) 日立製作所 研究開発グループ 主任研究員。2015~18年 東京医科歯科大学 医歯学総合研究科 データサイエンス特論 非常勤講師。2021年~2023年 慶應義塾大学 医学部 呼吸器内科 共同研究員 (コロナ制圧タスクフォース) 。2023年9月より現職。


2024-05-16T08:31:01+09:002024/05/16|

Data Science & Informatics 浅野研究員の共著論文が「Proceedings of the National Academy of Sciences」に掲載されました

Identification and removal of unexpected proliferative off target cells emerging after iPSC derived pancreatic islet cell implantation

Published Date : April 10, 2024
詳細はこちらから

論文の概要:
 日吉秀行 主任研究員(武田薬品工業株式会社 R&Dリサーチグローバルアドバンストプラットフォーム)、豊田太郎 講師(CiRA未来生命科学開拓部門、元タケダ-CiRA共同研究プログラム(T-CiRA))らの研究グループは、iPS細胞由来の膵島細胞を多数移植した際に、予期せぬ目的外細胞が出現することを見出し、その培養方法と除去方法を見つけました。
 糖尿病に対する細胞療法として、ヒトiPS細胞やES細胞などのヒト多能性幹細胞(PSCs)から作製した膵島様細胞の移植が期待されています。PSCsから作製された膵島細胞集団には、内分泌細胞以外の細胞(目的外細胞)が混入する可能性があります。過去の研究から、目的外細胞として膵臓の内分泌組織以外の構成要素が移植後に増殖して組織構造を形成することがあると報告されています。しかし、膵臓系譜以外の増殖性の目的外細胞の混入の可能性や、その性質の解明はほとんど研究されていませんでした。
 研究グループは、iPS細胞由来の膵島様細胞を移植して長期間経過後の移植片を多数観察したところ、予期せぬ目的外細胞が出現することがあることに気づきました。この細胞は間葉系幹細胞(MSCs)と平滑筋細胞(SMCs)の特性を持つことから、増殖性MSCおよびSMC様細胞(PMSCs)と呼ぶことにしました。PMSCsは、移植前には検出されず、細胞を多数移植した場合に検出されるため、ごく少数の細胞に由来すると考えられました。そこで、PMSCsを移植せずに検出するために、PMSCsになると推定される細胞集団を増やす培養法を構築しました。この培養系を用いた解析から、PMSCsになると推定される細胞はドセタキセルという化合物で処理することで減少することを見出しました。また、ドセタキセルで処理した細胞を移植すると、細胞を移植してから長期間観察しても、PMSCsが検出されなくなりました。本研究は、移植治療のためのヒトiPS細胞由来膵島様細胞に潜在して、移植長期間過後に顕在化する可能性のある目的外細胞を事前に除去し、安全性を高めることに役立つと期待されます。
 この研究成果は2024年4月10日(米国時間)に米国科学誌「Proceedings of the National Academy of Sciences」でオンライン公開されました。
本研究においてAxcelead DDPはシングルセル遺伝子発現解析を実施しました。


関連リンク
京都大学 iPS細胞研究所

関連サービス
シングルセル遺伝子発現解析

浅野 真也 Data Science & Informatics
修士(農学)。東京大学大学院農学生命科学研究科修士課程卒業後、ベンチャー企業を経て、2017年にAxcelead Drug Discovery Partners 株式会社に入社。RNA-seqを中心にオミクスデータ解析を担当。

2024-04-22T08:48:31+09:002024/04/22|

10x Genomics社のシングルセル遺伝子発現解析サービスを提供する認証プロバイダーに認定されました。

当社はこの度、シングルセル遺伝子発現解析を用いたサービスを提供するプロバイダー(CSP: Certified Service Provider)として、10x Genomics社から公式認証を受けました。CSP認証は、シングルセル遺伝子発現解析における実験から一次解析までの受託研究サービスを、一定以上の基準を満たす品質で提供可能なプロバイダーに与えられるものです。当社はこれまで、空間的トランスクリプトミクス技術であるVisiumに関してCSP認証を受けており、この度シングルセル遺伝子発現解析サービスに関してもCSP認証を取得しました。

シングルセル遺伝子発現解析では、数百から数万個の細胞から1細胞レベルの遺伝子発現プロファイルを取得することができます。これによって、細胞集団の多様性を明らかにし、細胞集団特異的な病態メカニズムや薬剤応答性を探索することが可能です。創薬研究においては、ターゲットやバイオマーカー分子の探索、薬効薬理作用の検証、毒性メカニズム解析など、様々な場面での活用が期待できます。

当社では、シングルセル遺伝子発現解析における実験からバイオインフォマティクス解析まで、包括的な受託研究サービスをこれまで多くのお客様にご利用を頂いています。お客様の課題に対する本サービスならびに関連する創薬プラットフォームの活用について、ぜひご相談ください。

2024-04-18T19:17:34+09:002024/04/12|

代表取締役の異動に関するお知らせ

印刷用PDF

当社は、3月28日に開催された臨時株主総会及び本日開催された臨時取締役会において、下記の通り代表取締役の異動を決定しましたのでお知らせします。

1.代表取締役の異動(2024年4月1日付)

氏名現役職新役職
岡田 健吾 (おかだ けんご)COO代表取締役社長 兼COO

2.異動の理由

当社の代表取締役社長であった山田伸彦が、2024年3月31日付で一身上の理由により辞任したため。

3.新代表取締役の略歴

  • 1997年大阪市立大学大学院・理学研究科・博士課程でPhD取得
  • スウェーデンで博士研究員、奈良先端科学技術大学院大学で助手を務めたのち、2004年に武田薬品・医薬研究本部に主任研究員として入社
  • 武田薬品在籍中にサンディエゴへ業務出向、グローバルプロジェクトリードを経て研究組織の創薬プラットフォーム部門マネジメントに従事
  • 2017年に当社に入社、一貫して事業計画策定と事業マネジメント全般を担当、2024年1月から当社COOに就任。2024年4月に当社の代表取締役社長およびAxcelead Tokyo West Partners株式会社の代表取締役に就任

以上

2024-04-18T19:17:34+09:002024/04/01|

湘南創薬支援コンソーシアムの発足について

 Axcelead Drug Discovery Partners株式会社、十全化学株式会社、スペラファーマ株式会社、株式会社東レリサーチセンター、メディフォード株式会社は2024年3月1日、湘南ヘルスイノベーションパーク(湘南アイパーク)を拠点として湘南創薬支援コンソーシアムを発足しましたのでお知らせします。

 製薬業界では、モダリティ※1の多様化や医薬品開発コストの高騰に伴い、医薬品研究開発における様々なプロセスをCROやCDMO※2など(以下「創薬支援企業」)の外部事業者に委託するアウトソーシングが進んでおり、オープンイノベーションの重要な形態の一つとしてとらえられています。また、製薬企業からのカーブアウト※3やアカデミアシーズの社会実装に向けて設立されたベンチャーやスタートアップでは、一部の研究機能のみを有している場合が多いことから、アウトソーシングによって足りない技術や機能を補うことが重要となっています。そうした中、欧米では研究支援企業の情報が集約されたウェブサイトやネットワークが整っている一方で、日本には共通のプラットフォームや組織がなく、必要な委託先へ迅速にアクセスしにくい状況となっています。
 そこで、湘南アイパークに拠点を置く創薬支援企業5社が、「創薬に必要な技術・ソリューションの提供を通じて革新的な新薬の創出を活性化・加速化し、世界中の人々の健康と医療の向上に貢献する」というビジョンを掲げ、1社のみでは実現し得ない創薬支援の提供を目指して、本コンソーシアムを設立しました。スクリーニング、化学、薬理、薬物動態、安全性、CMC※4開発、分析といった一連の創薬プロセスにおけるシームレスな受託やコンサルテーションを通じて、医薬品の研究開発がさらに加速することを期待しています。また、単に情報の集約やプラットフォームの構築を行うだけでなく、参画企業どうしが顔の見える密な連携を行い、研究支援に関する共通の課題の共有や、最先端の技術を業界全体にシェアする活動を行っていきます。

本コンソーシアムを通じて、創薬支援企業が業界の課題を共有し、また連携してシームレスな支援の提供を行うことで、アカデミアやバイオベンチャーの研究を加速し、日本のカッティングエッジなサイエンスの社会実装の加速に貢献することを目指していきます。

※1 モダリティ:核酸医薬や遺伝子治療など、治療手段の種別のこと
※2 CRO, CDMO:CROは Contract Research Organization、CDMO は Contract Development and Manufacturing Organization の略で、医薬品や医療機器の研究、開発、製造、評価などにおいて、企業や研究機関との契約に基づき、専門的な実験やコンサルテーションなどを行う受託機関(企業)のこと。CROは主に研究(Research)段階における受託を、CDMOは主に開発(Development)から製造(Manufacturing)の段階における受託を行う。
※3 カーブアウト:会社分割の一種で、親会社が戦略的に小会社や自社の事業の一部を切り出し(carve out)、新会社として独立させること。
※4 CMC:Chemistry, Manufacturing, and Controlsの略。医薬品の製造や品質管理に関するプロセスのこと。

―オープニングウェブイベントの開催について―
 5月16日(木)、Zoomウェビナーにて湘南創薬支援コンソーシアムのオープニングイベントの開催を予定しております。ご興味のある方は、コンソーシアムのウェブサイトをご確認ください。(http://www.shonan-conso.com/event/

湘南創薬支援コンソーシアムについて:
湘南ヘルスイノベーションパークを拠点としたオープンイノベーションの推進に賛同し集う企業により発足。
強みの異なる複数企業が一括窓口で様々な創薬研究上の課題や悩み事をワンストップで解決することを目指しています。https://www.shonan-conso.com/

湘南ヘルスイノベーションパークについて:
湘南アイパークは、2018年4月に武田薬品工業が自社研究所を外部に開放して誕生した、日本初の製薬企業発サイエンスパークです。幅広い業種や規模の産官学が結集してヘルスイノベーションを加速する場となることを目指しており、製薬企業のみならず、次世代医療、細胞農業、AI、行政など約150社、2000人以上(2023年4月現在)の企業・団体が集積し、エコシステムを形成しています。

Axcelead Drug Discovery Partnersについて:
Axcelead Drug Discovery Partnersは、2017年7月に武田薬品工業株式会社の創薬プラットフォーム事業を継承して事業を開始した国内初の創薬ソリューションプロバイダーです。創薬に必要なほぼ全ての機能を有し、創薬ターゲットの探索から医薬品候補化合物の最適化、さらには臨床開発への橋渡しプロセスまでの非臨床創薬研究サービスをワンストップで提供しています。

十全化学株式会社について:
十全化学は、FDA等の海外査察実績豊富なCMOに製薬会社出身のCMC開発を熟知した経験豊富なスタッフが加わったことで、CDMOへと進化し、委託合成/分析試験、製造法/分析法開発に加え、申請支援を含むCMC開発全般にわたり、ワンストップにて創薬の皆様へ“CMCソリューションサービス”を提供します。

スペラファーマ株式会社について:
CMC研究開発に関わる原薬プロセス化学・製剤研究開発・分析試験開発をワンストップで受託可能なCDMOです。豊富な経験と実績を有するエキスパート研究陣が、フレキシブルに連動しながら医薬品の開発初期から申請に至る各開発段階で、お客様のニーズに合ったハイレベルなサービスやソリューションを提供します。

株式会社東レリサーチセンターについて:
常に最高レベルの技術力を追究し、半導体から材料、医薬・バイオまで多様な分析課題に取り組む、分析のプロフェッショナル集団です。経験豊かな分析専門家が、創薬からGLP、GMPまで、医薬・医療機器分野のお客様の様々な研究・開発・製造の課題をサポートします。

メディフォード株式会社について:
メディフォードは、製薬企業や創薬ベンチャー企業様に各種分析・試験・解析のサービスを提供しており、医薬品や医療機器開発について非臨床試験から治験までのシームレスなサービスをGLP体制下にて提供しています。


2024-04-18T19:17:35+09:002024/03/01|

持株会社アクセリードCEO池浦の取材記事が日経バイオテクONLINEに掲載されました。『アクセリードの池浦社長CEOに聞く、「目指すは日本の創薬プラットフォーム」』

アクセリードグループの成長戦略、その成長を牽引する当社CRO事業のこれまでの軌跡、強み、そして今後のビジネス拡大の見通しを、同じグループ企業であるARCALISのCDMO事業の成長とともに池浦が語っています。是非ご一読ください。

<記事タイトル>
アクセリードの池浦社長CEOに聞く、「目指すは日本の創薬プラットフォーム」
https://bio.nikkeibp.co.jp/atcl/news/p1/24/01/23/11529/
注)記事全文を閲覧する場合は、日経バイオテクONLINEへの会員登録が必要になります。


2024-04-18T19:17:35+09:002024/02/13|

代表取締役社長 山田のインタビュー記事が日刊薬業に掲載されました。『Axcelead DDP・山田社長、海外事業拡大に意欲 売上高比率8割超目指し、人材も強化』

当社は2017年の設立以来、200以上のお客さまの創薬研究を支援してきました。今後は海外展開を本格化するとともに、多様な人材採用などによるCapabilityとCapacityの拡大も進めていきます。本記事では、更なる成長に向けた当社の取り組みが掲載されいますので是非ご一読ください。

記事全文はこちら
日刊薬業 2024年1月30日掲載[許諾番号20240130_02]
株式会社じほうが記事利用を許諾しています。


2024-04-18T19:17:36+09:002024/01/30|

Screening Business Unit 沖研究員がSLAS2024 International Conference and Exhibitionにてポスター発表をします

2024年2月3~7日の5日間、ボストンにて開催されるSLAS2024 International Conference and ExhibitionにてScreening Business Unit 沖研究員がポスター発表をします。本学会への参加を予定されている方は、是非発表をご覧ください。

【学会概要】
SLAS2024 International Conference and Exhibition

【ポスター発表】
日時:2024年2月5日(月) 14:00~15:00(EST)
場所:Boston Convention and Exhibition Center, Boston, MA, USA
タイトル:「Characterization of membrane protein using mass spectrometry-based technologies — affinity selection-mass spectrometry (AS-MS)」

【発表概要】
Affinity selection-mass spectrometry(AS-MS)は、薬剤探索における強力な技術の一つであり、標的となる分子に結合する化合物を探索するために使用されます。その適応範囲は広く、核酸やタンパク質分解の標的分子など、阻害活性などの機能的な評価が困難な対象にも適用できます。しかし、これらの標的分子の多くは溶液中で可溶化されており、膜タンパク質に適用する場合は、界面活性剤による可溶化等の適切な処理が必要になることが多いです。本ポスター発表では、可溶化精製していない膜画分をタンパク質材料として使用した事例を御紹介します。結合親和性の評価だけでなく、膜タンパク質の阻害様式の解析や、クライオ電顕による構造決定にも有用な情報を提供できます。

沖 英幸  Screening Business Unit
大阪大学大学院理学研究科博士課程前期修了後、武田薬品工業に入社。構造生物の観点から創薬研究に携わる。タンパク質X線結晶構造解析、計算化学的手法による薬物設計、NMRやMSによる相互作用解析に従事。タケダサンディエゴ (現タケダカリフォルニア)での勤務や、Biophysical analysis チームのチームリーダーを経て、2017年に Axcelead Drug Discovery Partners 株式会社へ転籍。2020年4月より現職。

2024-04-18T19:17:36+09:002024/01/29|

SLAS2024 International Conference and ExhibitionにてThinkCyte社との共同研究成果が発表されます

2024年2月3~7日の5日間、ボストンにて開催されるSLAS2024 International Conference and ExhibitionにてThinkCyte社との共同研究成果が発表されます。本学会への参加を予定されている方は、是非発表をご覧ください。

【学会概要】
SLAS2024 International Conference and Exhibition

【ポスター発表】
日時:2024年2月6日(火) 12:00~13:00
場所:Boston Convention and Exhibition Center, Boston, MA, USA
タイトル:「Pooled image-based phenotypic compound screening in human cells enabled by Ghost Cytometry with DNA barcoding technology」

【発表概要】
表現型スクリーニングはファースト・イン・クラスの薬剤をスクリーニングするための新たな手法である。AIを活用したイメージ認識型の高速細胞判別・分取技術であるゴーストサイトメトリー(GC)は、細胞を染色することなく個々の細胞のイメージングデータを用いて細胞を判別・分取することを可能とし、この技術を用いて表現型スクリーニングを実施することで、細胞の染色が必要となる従来の表現型スクリーニングでは染色によるバイアスがかかって見出せなかった、より生体の反応性を反映したヒット化合物の創出につながることが期待される。ポスター発表では、DNAバーコードラベル技術を用いた化合物処置細胞の判別検討と、それを用いた非アルコール性肝炎(NASH)モデル細胞に対する化合物スクリーニングの結果を、従来の表現型スクリーニングでの結果と交えて議論し、ラベルフリースクリーニングのポテンシャルについて紹介する。

【演者】
坪内朝子(ThinkCyte株式会社)

【共同研究者】
横川 寛 Screening Business Unit所属。
主にCell-based assay構築を担当している。

2024-04-18T19:17:36+09:002024/01/24|

Chief Science Officer 伊井のインタビュー記事が日刊薬業に掲載されました。『創薬スクリーニング、「PDD」の活用拡大へ ターゲット枯渇で、新規作用の候補発見も』

創薬ターゲットが枯渇する中で活用が広がるフェノティピックスクリーニング。当社はフェノティピックスクリーニングに関する豊富な経験と技術を有していることに加え、スクリーニング後のターゲットデコンボリューションまで一気通貫でサービスを提供しています。フェノティピックスクリーニングに関する現状と今後の動向が掲載されていますので是非ご一読ください。

記事全文はこちら
日刊薬業 2024年1月22日掲載[許諾番号20240122_01]
株式会社じほうが記事利用を許諾しています。


2024-04-18T19:17:36+09:002024/01/22|

DMPK Business Unit 齊藤研究員が第15回JBFシンポジウムにてポスター発表をします

2024年2月5~7日の3日間、京都市勧業館「みやこめっせ」にて開催される第15回JBFシンポジウムにて、DMPK Business Unit 齊藤研究員がポスター発表をします。本学会への参加を予定されている方は、是非ポスター発表をご覧ください。

【シンポジウム概要】
第15回JBFシンポジウム

【ポスター発表】
日時:2月6日(火) 11:10~12:10、2月7日(水) 10:10~11:10
場所:京都市勧業館「みやこめっせ」
タイトル:「Immunogenicityの予測―バイオアナリストの観点からー」

【発表概要】
バイオ医薬品による免疫反応は、医薬品の有効性や安全性に影響を与えることがある。そのため、ヒトでの免疫原性(immunogenicity)リスクを正確に予測することは以前より望まれてきた。本発表では、immunogenicityの中でも抗薬物抗体産生の予測について、情報収集を行った。特に、ヒト末梢血単核細胞(PBMC)を用いたin vitroアッセイを中心に、バイオアナリストの観点から情報を整理した。更にJBF参加企業へアンケートを行い、各社のimmunogenicity予測に対する取り組みを調査した。

齊藤 哲 DMPK Business Unit
博士(理学)。九州大学博士課程修了後、アステラス製薬(旧山之内製薬)に入社。バイオ医薬シーズ探索、ゲノム創薬シーズ探索、GPCR研究、抗体研究、薬物動態系業務に従事。コニカミノルタ、サンプラネットを経てAxcelead Drug Discovery Partners株式会社に入社。生物製剤関連を中心とした業務を実施しており、社外ではJBF運営委員として活動している。

2024-04-18T19:17:36+09:002024/01/22|

統合トランスレーショナル研究部門で執筆したオリジナル論文が「Journal of Toxicologic Pathology」に掲載されました!

神鳥 仁志 統合トランスレーショナル研究 Integrated Pathology 所属
東京大学農学部獣医学科卒業後、武田薬品工業を経て、Axcelead Drug Discovery Partners株式会社へ参加。医学博士、獣医師、日本獣医病理学専門家協会会員、日本毒性病理学会毒性病理学専門家

青木 正美 統合トランスレーショナル研究 Integrated Pathology 所属
大阪大学医療技術短期大学部卒業後、武田薬品工業株式会社薬剤安全性研究所に入社。 
2017年にAxcelead Drug Discovery Partners株式会社に転籍。主に非臨床試験の臨床病理を担当。

Lobular distribution of enhanced expression levels of heat shock proteins using in-situ hybridization in the mouse liver treated with a single administration of CCl4

Hitoshi Kandori, Masami Aoki, Yumiko Miyamoto, Sayuri Nakamura, Ryosuke Kobayashi, Mitsuharu Matsumoto, Kotaro Yokoyama

Web版公開日: 2023年10月27日
雑誌掲載:2024年1月

詳細はこちらから
本論文に掲載した画像データは本誌1月号の表紙に採用されています
 ※日本毒性病理学会のウェブサイトへ遷移します

論文の概要:
本稿はAxceleadが保持するin situハイブリダイゼーション(ISH)と免疫組織化学(IHC)の高い技術を用い細胞ストレス応答を可視化したオリジナル論文です。CCl4を投与したマウスから6時間または1日後に肝臓を摘出し、heat shock protein(HSP)のISHを実施しました。6時間後、肝小葉中心部にHspa1a、Hspa1b、およびGrp78のmRNAシグナル増強が認められ、1日後には消失しました。CCl4を投与したマウスの小葉中心部肝細胞において細胞ストレス反応であるHSPのmRNAレベル増加が短時間で生じることをISHにより可視化した世界で初めての成果と考えられます。同時に実施したIHCの結果はISHの結果と必ずしも一致せず、細胞ストレス応答で知られる転写後遺伝子制御のメカニズムが関与しているとの考察も導くことができました。

神鳥 仁志 統合トランスレーショナル研究 Integrated Pathology 所属
東京大学農学部獣医学科卒業後、武田薬品工業を経て、Axcelead Drug Discovery Partners株式会社へ参加。医学博士、獣医師、日本獣医病理学専門家協会会員、日本毒性病理学会毒性病理学専門家

青木 正美 統合トランスレーショナル研究 Integrated Pathology 所属
大阪大学医療技術短期大学部卒業後、武田薬品工業株式会社薬剤安全性研究所に入社。 
2017年にAxcelead Drug Discovery Partners株式会社に転籍。主に非臨床試験の臨床病理を担当。

2024-04-18T19:17:36+09:002024/01/18|

Data Science & Informatics 浅野研究員の共著論文が「Frontiers in Immunology」に掲載されました

Lineage tracing of T cell differentiation from T-iPSC by 2D feeder-free culture and 3D organoid culture

Published Date : December 15, 2023
詳細はこちらから

論文の概要:
抗原特異的T細胞を初期化したiPS細胞から誘導したT細胞 (T-iPS-T細胞)はT細胞免疫療法に有用なツールです。細胞傷害性T-iPS-T細胞の誘導はすでに確立されていますが、ヘルパーT-iPS-T細胞の誘導は依然として困難です。今回T-iPS-T細胞の経時的なシングルセル遺伝子発現解析を実施しました。ヒト胸腺組織のscRNA-seqデータセットと統合して解析した結果、T-iPS-T細胞はヒト胸腺に移行するT細胞と類似していることが示唆され、CD4+ T-iPS-T細胞の分化・生成に重要な遺伝子を見出しました。

本研究においてAxcelead DDPはシングルセル遺伝子発現解析を実施しました。


関連サービス
シングルセル遺伝子発現解析

浅野 真也 Data Science & Informatics
修士(農学)。東京大学大学院農学生命科学研究科修士課程卒業後、ベンチャー企業を経て、2017年にAxcelead Drug Discovery Partners 株式会社に入社。RNA-seqを中心にオミクスデータ解析を担当。


2024-04-18T19:17:37+09:002024/01/15|

Axcelead公式Webサイトの英語サイトを全面リニューアル

当社は、この度、Axcelead公式Webサイトの英語サイトを全面リニューアルしましたのでお知らせします。

今回のリニューアルでは、新たなコンテンツを加えるとともに、海外から当社の情報を閲覧される皆様にとって、わかりやすく使いやすいサイトになるようデザインを全面的に見直しています。

具体的には、海外の皆様が求める最新の情報に迅速にアクセスできるよう、各ページへの導線、コンテンツのカテゴリー分類や検索機能などを改善しています。

今後も引き続き、当社公式Webサイトの充実を進めて参りますので、是非ご利用ください。

英語サイトリニューアル版公開日:2024年1月5日(金)

URL:https://www.axcelead.com/

2024-04-18T19:17:37+09:002024/01/09|

Axcelead DDPとAcadia Pharmaceuticals、昨年に引き続き中枢神経疾患領域における新たな創薬プロジェクトを開始

印刷用PDF

 Axcelead Drug Discovery Partners株式会社(本社:神奈川県藤沢市、代表取締役社長:山田 伸彦、以下、Axcelead DDP)は、この度、Acadia Pharmaceuticals Inc.(本社:米国カリフォルニア州サンディエゴ、以下「Acadia」)と、Acadiaの革新的な新薬パイプライン創出に向けて昨年に引き続き中枢神経疾患領域における新たな創薬プロジェクトを開始することになりましたのでお知らせします。

 両社は、2022年10月に新規の創薬プロジェクトを開始して以来、中枢神経疾患領域における候補化合物の選定を目指して協業してきました。今回の創薬プロジェクトにおいても、両社が連携して中枢神経疾患領域の特定の疾患における候補化合物を探索し、臨床開発を進めるための研究プログラムを推進します。Axcelead DDPは、創薬プラットフォームおよび創薬研究の深い知識、豊富な経験を活かし、高品質な候補化合物を創出するための研究活動を行います。Acadiaは、中枢神経疾患領域の深い専門性を活かし、臨床開発と商業化を図ります。

 Axcelead DDPはAcadiaとの最初の創薬プロジェクトと同様に、アップフロント、研究活動費、開発の進捗に応じたマイルストンをAcadiaから受け取ることになります。

 Axcelead DDPの代表取締役社長である山田伸彦は、「今回、Acadiaと新たな創薬プロジェクトをスタートできることを嬉しく思います。これは、昨年10月に開始した中枢神経疾患領域における同社との初めての創薬プロジェクトが順調に進み、近々、候補化合物の選定が完了する見通しであることから、当社の創薬研究力を高く評価していただけたからであると考えています。中枢神経疾患および希少疾患に苦しむ患者さんに革新的な医薬品をお届けすることを目指し、引き続き、Acadiaのパイプライン拡充に貢献できるよう同社と協業してまいります。」と述べています。

以上

<Acadiaについて>
Acadiaは、生活の向上を目指して神経科学のブレークスルーに取り組んでいます。 30年に亘ってヘルスケアの第一線で活動し、重要なソリューションを必要とする人々に提供してきました。Acadiaはパーキンソン病に関連する幻覚と妄想およびレット症候群に対する初めてで唯一承認された治療法を開発し販売しています。Acadiaの臨床開発は、統合失調症の陰性症状、プラダー・ウィリ症候群、アルツハイマー病、および中枢神経系障害における神経精神症状の治療に重点を置いています。
詳細については、www.acadia.comをご覧ください。

<Axcelead DDPについて>
ADDPは、2017年7月に武田薬品工業株式会社の創薬プラットフォーム事業を継承して事業を開始した国内初の創薬ソリューションプロバイダーです。創薬に必要なほぼ全ての機能を有し、創薬ターゲットの探索から医薬品候補化合物の最適化、さらには臨床開発への橋渡しプロセスまでの非臨床創薬研究サービスをワンストップで提供しています。

2024-04-18T19:17:37+09:002023/12/25|

インビボサイエンスとAxcelead DDP、疾患モデル動物を使った創薬支援サービスで協業契約を締結

印刷用PDF

 インビボサイエンス株式会社(本社:東京都目黒区、事業所:神奈川県川崎市、代表取締役:吉村 公志、以下「インビボサイエンス」)とAxcelead Drug Discovery Partners株式会社(本社:神奈川県藤沢市、代表取締役社長:山田 伸彦、以下「Axcelead DDP」)は、この度、疾患モデル動物を使った創薬支援サービスに関する協業契約を締結しましたのでお知らせします。

 インビボサイエンスは、公益財団法人 実験動物中央研究所(以下「実中研」)の技術を基に開発されたNOGマウスやヒト化マウスといった多種多様な疾患モデル動物をグローバルに供給しており、実中研の豊富な経験と技術に基づく実験に関するノウハウや情報を保有しています。Axcelead DDPは、創薬経験豊富な200名以上の研究者を擁しており、製薬企業、バイオベンチャー、アカデミアなどの様々な創薬プレイヤーに、各種モダリティや疾患に対する薬効薬理評価サービスを提供しています。

 今回の契約では、疾患モデル動物の実験ノウハウを含めた豊富な情報を有するインビボサイエンスと疾患モデル動物を使った創薬研究に卓越した技術力を持つAxcelead DDPが協業することで、お客様のニーズに合致した、より確度の高いin vivo評価を迅速に提供できるようになります。また、本契約でAxcelead DDPは、インビボサイエンスからヒト化マウスモデルの特性や作出に関する知見・技術を得ることになり、疾患モデル動物作出のケイパビリティを一層高めることが可能になります。

 インビボサイエンスの代表取締役 吉村 公志は、「今回の協業により創薬ソリューションプロバイダーである Axcelead DDPの豊富な人材と卓越した技術にインビボサイエンスが持つ実中研研究者の経験に基づくノウハウ、情報が合わさることで、重度免疫不全マウス、特にヒト化マウスを使用する研究分野に大きな変革を及ぼすものと期待しています。特殊なノウハウが必要なNOGマウス等を使用した研究がAxcelead DDPで幅広く実施できるようになることを大変嬉しく思います。」と述べています。

 Axcelead DDPのCSO 伊井 雅幸は、「高品質で多様な疾患モデル動物を提供し、且つ、実験関連の豊富な経験と情報を持つインビボサイエンスと創薬支援サービスで協業できることを嬉しく思います。ヒト外挿性の高い疾患モデル動物を使った医薬品の開発は、創薬研究のスピードアップと成功確率向上につながることが期待されます。私たちAxcelead DDPは、引き続き、創薬プレイヤーの多様なニーズにお応えしながら、画期的新薬の創出に貢献してまいります」と述べています。

NOGマウス:NOD-scidマウスと数種のサイトカインレセプター共通ドメインであるIL-2レセプターγ鎖ノックアウト (IL2RγKO) マウスを交配して得られた系統です。NOD-scidマウスと比較してヒト組織の生着性が著しく高く、担がんマウスモデルや免疫ヒト化マウスモデルなど、創薬研究に幅広く活用されています。

以上

【インビボサイエンスについて】
インビボサイエンスは、(公財)実験動物中央研究所が開発した「NOG関連マウス」を販売するために2006年に設立されました。重度免疫不全マウス、ヒト化マウスを使用してお客様が、より良い研究成果を得ることができるよう、研究者の皆様に実験ノウハウを含めた情報とともに「NOG関連マウス」を提供しています。https://www.invivoscience.com/index.html

【Axcelead DDPについて】
Axcelead DDPは、2017年7月に武田薬品工業株式会社の創薬プラットフォーム事業を継承して事業を開始した国内初の創薬ソリューションプロバイダーです。創薬に必要なほぼ全ての機能を有し、創薬ターゲットの探索から医薬品候補化合物の最適化、さらには臨床開発への橋渡しプロセスまでの非臨床創薬研究サービスをワンストップで提供しています。https://www.axcelead.com/

2024-04-18T19:17:37+09:002023/12/13|

統合トランスレーショナル研究 安藤研究員、東京大学との共同研究の成果が国際科学誌「Nature Communications」に掲載されました

Intestinal Atp8b1 dysfunction causes hepatic choline deficiency and steatohepatitis

Published online: November 21, 2023
詳細はこちらから

【論文の概要】
東京大学、林久允准教授らの研究チームと共同で、進行性家族性肝内胆汁うっ滞症1(PFIC1)の発症メカニズムとして、必須栄養素コリンの吸収の不良を発見しました。
PFIC1は、原因遺伝子が見つかっているものの、病気の発症メカニズムが不明であり、根本的な治療法がない希少疾患です。このメカニズム解明のために、Axcelead DDPは、林久允准教授らの研究チームが作製した疾患モデル動物およびPFIC1患者のサンプルの脂質分子を含むメタボローム解析を実施しました。その結果、PFIC1は、患者体内で必須栄養素コリンの前駆体、リゾフォスファチジルコリンの吸収不良、次いで、コリン自体の欠乏が生じ、病気の発症へと至る可能性を見出しました。さらに、東京大学研究チームは、疾患モデル動物へ経口でコリンを補充する事により、肝臓の症状が消える事を確認しました。本成果より、コリン補充が同疾患の治療に繋がる可能性が見出されました。

メタボローム解析:メタボロームは代謝物(metabolite)とギリシャ語の「全て」を意味するomeを合成した言葉で「代謝物の総体」を意味します。メタボローム解析は、生体サンプル内の代謝物を網羅的に解析する手法です。

研究内容の詳細については、東京大学のニュースリリースをご参照ください。
https://www.u-tokyo.ac.jp/focus/ja/press/

安藤 智広 統合トランスレーショナル研究 Omics 所属 ダイレクター
東京大学大学院 薬学系研究科 博士課程終了後、武田薬品工業を経て、Axcelead Drug Discovery Partners株式会社へ、設立時より参加。メタボロミクス、プロテオミクス業務を担当する。

2024-04-18T19:17:38+09:002023/11/30|

統合トランスレーショナル研究 田中研究員の共著論文が「Springer Link」に掲載されました!

The combination of brentuximab vedotin and chidamide synergistically suppresses the proliferation of T-cell lymphoma cells through the enhancement of apoptosis

Published online Date : November 3, 2023
詳細はこちらから

論文の概要:
Brentuximab vedotin (BV)はPeripheral T-cell lymphoma(PTCL)で承認されている薬剤であり、単剤あるいは併用療法においてsurvival timeの改善に寄与しています。今回、さらなるsurvival timeの改善を目指した新しい併用療法を念頭に置き、BVのパートナーとなりえる薬剤を前臨床試験にて評価しました。承認薬あるいは後期臨床開発薬から選択した併用パートナー候補薬のうち、BVとの強い併用効果を示す薬剤として、Chidamideを見出しました。BVとChidamideの併用は、細胞実験に加えて動物実験でも相乗効果を示し、トランスクリプトーム・パスウェイ等を含む種々の解析から、がん細胞においてアポトーシスを増強していることが確認されました。

Peripheral T-cell lymphoma (PTCL)
胸腺での分化・成熟を経て末梢臓器に移動したT細胞に由来する種々のリンパ系腫瘍の総称であり、月単位で進行するアグレッシブリンパ腫に分類。
Brentuximab vedotin
細胞表面マーカーCD30を標的とする抗体に微小管阻害作用を有するmonomethyl auristatin E(MMAE)が結合した薬物複合体。

関連サービス
臨床での併用戦略や併用化合物の探索・メカニズム解析など、お客様のニーズに合わせた薬剤併用解析サービスをご提供

田中 浩史 統合トランスレーショナル研究
九州大学大学院農学研究科修士課程を卒業後、武田薬品工業を経て、Axcelead Drug Discovery Partners株式会社へ転籍。癌領域を中心にin vitroアッセイを担当。

2024-04-18T19:17:38+09:002023/11/27|

Axcelead DDP、東京大学との共同研究の成果が国際科学誌「Nature Communications」に掲載

印刷用PDF

 Axcelead Drug Discovery Partners株式会社(本社:神奈川県藤沢市、代表取締役社長:山田 伸彦、以下、Axcelead DDP)は、東京大学大学院薬学系研究科 林久允准教授らの研究チームと実施した共同研究によって必須栄養素コリンの吸収経路を発見し、その研究成果が2023年11月21日に発刊された国際科学誌「Nature Communications」に掲載されましたのでお知らせします。

 林久允准教授らの研究チームは、こどもの肝臓病の克服を目指した研究1)を進めています。その中の一つ、進行性家族性肝内胆汁うっ滞症1型(PFIC1)は、原因遺伝子が見つかっているものの、病気の発症メカニズムが不明であり、根本的な治療法がない希少疾患です。このメカニズムを解明するために、Axcelead DDPにおいて、林久允准教授らの研究チームが作製した疾患モデル動物およびPFIC1患者のサンプルの脂質分子を含むメタボローム解析2)を実施しました。その結果、PFIC1は、患者体内で必須栄養素コリンの前駆体、リゾフォスファチジルコリンの吸収不良、次いで、コリン自体の欠乏が生じ、病気の発症へと至る可能性を見出しました。さらに、東京大学研究チームは、疾患モデル動物へ経口でコリンを補充する事により、肝臓の症状が消える事を確認しました。本成果より、コリン補充が臨床での治療に繋がる可能性が見出されました。現在、東京大学研究チームが早期に臨床試験を開始できるようAxcelead DDPがその準備を支援しています。

 Axcelead DDPのCSO 伊井 雅幸は、「東京大学との共同研究を通じてPFIC1に対する新たな内科的治療法の開発につながる成果が得られたことを大変嬉しく思います。本成果にはAxcelead DDPがこれまでの創薬研究で培ってきた疾患メカニズムの解析技術が寄与したものと考えています。引き続き、Axcelead DDPが保有する100以上の新薬臨床試験開始申請(IND申請)の知見を活かして、一日も早く患者さんに新しい治療法をお届けできるよう東京大学研究チームをサポートしてまいります」と述べています。

研究内容の詳細については、東京大学のニュースリリースをご参照ください。
https://www.u-tokyo.ac.jp/content/400226852.pdf


1) 小児期発症の胆汁うっ滞性肝疾患を対象とした多施設前向きレジストリ研究です。小児期に発症する胆汁うっ滞性肝疾患に関する情報を様々な研究機関・医療機関と連携して収集し、治療・研究に役立てています。
詳細は、ホームページ参照(https://www.circle-registry.org/

2) メタボローム解析:メタボロームは代謝物(metabolite)とギリシャ語の「全て」を意味するomeを合成した言葉で「代謝物の総体」を意味します。メタボローム解析は、生体サンプル内の代謝物を網羅的に解析する手法です。

以上

【Axcelead DDPについて】
Axcelead DDPは、2017年7月に武田薬品工業株式会社の創薬プラットフォーム事業を継承して事業を開始した国内初の創薬ソリューションプロバイダーです。創薬に必要なほぼ全ての機能を有し、創薬ターゲットの探索から医薬品候補化合物の最適化、さらには臨床開発への橋渡しプロセスまでの非臨床創薬研究サービスをワンストップで提供しています。https://www.axcelead.com/

2024-04-18T19:17:38+09:002023/11/22|

応用レギュラトリーサイエンス 福井英夫シニアディレクター/シニアコンサルタントが第6回医薬品毒性機序研究会シンポジウムで講演します

2023年12月5、6日の2日間、つくばカピオホールにて開催される第6回医薬品毒性機序研究会にて、応用レギュラトリーサイエンス 福井英夫シニアディレクター/シニアコンサルタントが講演します。

【シンポジウム概要】
第6回医薬品毒性機序研究会

【講演概要】
日時:12月5日(火) 10:00~11:30
場所:つくばカピオホール
シンポジウム:AMEDペプチド班研究報告:非天然型化学合成ペプチドに関する非臨床安全性評価ガイドライン(案)
講演タイトル:企業視点からみた非天然型化学合成ペプチド医薬品の非臨床安全性評価について

【発表要旨】
AMEDペプチド班で「非天然型化学合成ペプチドに関する非臨床安全性評価ガイドライン(案)」を作成中です。製薬企業からの要望もあり、早急にガイドライン案を開示する必要があります。ガイドラインを4つのパートに分け、「非天然型化学合成ペプチド医薬品の非臨床安全性評価に関するガイドライン案について」を齋藤国立衛研副所長、「非天然型化学合成ペプチド医薬品の遺伝毒性評価について」を杉山国立衛研部長、「規制からみた非天然型化学合成ペプチド医薬品の非臨床安全性評価の考え方」をPMDA上級トキシコトジスト真木先生が、「企業視点からみた非天然型化学合成ペプチド医薬品の非臨床安全性評価について」は福井から解説する予定です。齋藤先生と福井は本シンポジウムの司会も兼任します。

福井英夫 応用レギュラトリーサイエンス シニアディレクター/シニアコンサルタント
1989年 名古屋大学大学院生命農学研究科栄養生化学専攻修了後、武田薬品工業株式会社入社。1994年京都大学薬学博士。2000年米国コロンビア大学医学部博士研究員。米国(ABT)及び日本(JSOT)毒性学会認定トキシコロジスト。グローバル武田における消化器病領域治療薬等の非臨床安全性評価リードとして、様々な毒性課題の解決や当局対応、導入候補化合物のデューデリジェンスなどを経験。2021年開催の第48回日本毒性学会学術年会(神戸)年会長も務めた。

2024-04-18T19:17:39+09:002023/11/20|

医薬探索研究 松山研究員が第14回 スクリーニング学研究会にてポスター発表を行います

2023年11月30日(木)に大宮ソニックシティで開催される第14回 スクリーニング学研究会にて、医薬探索研究 松山研究員がポスター発表を行います。本学会への参加を予定されている方は、是非ポスター発表をご覧ください。

【学会概要】
第14回 スクリーニング学研究会

【ポスター発表】
日時:11月30日 (木) 前半13:30~13:50または後半14:10~14:30
場所:大宮ソニックシティ
タイトル:「Discovery of Selective Inhibitors for 123 Protein Kinases Utilizing Internal Kinase Panel Dataset」
演者:松山 祐昂 医薬探索研究

【発表概要】
キナーゼ阻害剤の開発における課題は、オフターゲットの毒性リスクを回避するために、目的のターゲットに選択的な化合物を最適化する事である。
私たちは320を超えるキナーゼを使用したグローバルキナーゼパネル(GKP)アッセイを社内で構築している。パネルデータを取得している化合物から約5,000化合物を選択したライブラリーを構築し、GKPに含まれないキナーゼに対してスクリーニングを実施した。その結果、5つの高活性、高選択的な化合物を見出すことに成功した。
また、GKPデータベースをAI分析することで、GKPの選択性スコアを再現する46個のキナーゼセットを特定した。このキナーゼセットに対して化合物評価することで、多数のリード候補の評価が可能になり、選択性プロファイリングの早期検証が容易になった。
これらのアプローチにより現在までに123キナーゼに対する選択的阻害剤の創出に成功している。

松山 祐昂 医薬探索研究
博士(理学)。九州大学大学院理学府化学専攻博士課程卒業後、佐藤製薬株式会社を経て、2022年にAxcelead Drug Discovery Partners 株式会社に入社。HTSのためのアッセイ系の構築を担当している。

2024-04-18T19:17:39+09:002023/11/13|

FRONTEOとAxcelead DDP、AI創薬支援パートナーシップ基本契約を締結

印刷用PDF

 株式会社FRONTEO(本社:東京都港区、代表取締役社長:守本 正宏、以下FRONTEO)とAxcelead Drug Discovery Partners株式会社(本社:神奈川県藤沢市、代表取締役社長:山田 伸彦、以下 Axcelead DDP)は、AI創薬支援パートナーシップ基本契約を締結しましたのでお知らせします。

 FRONTEOは、同社の「Drug Discovery AI Factory」事業において、医薬品研究開発の仮説生成に特化した独自開発のAIを活用し、創薬の効率化・加速化・成功確率向上を支援するサービスを提供しています。Axcelead DDPは、創薬に必要なプラットフォーム機能を保有しており、それを活かして製薬企業・バイオベンチャー・アカデミア・政府系研究機関など、多様な創薬プレイヤーの創薬研究を支援しています。今回のパートナーシップ基本契約締結によって、FRONTEOの仮説生成AIとAxcelead DDPの創薬プラットフォーム機能が組み合わさり、ドライ研究(コンピュータやAIを用いたデータ解析)を通して仮説を構築し、ウェット研究(細胞、動物などを用いた生物学的試験)でそれらを検証するサイクルを効率的に運用することが可能となります。

 FRONTEOの執行役員 CTO 豊柴 博義は、「当社がDrug Discovery AI Factory事業を進める中で、顧客企業より、当社がドライ研究で導いた仮説について、次段階であるウェット研究での検証も併せて委託したいとの要望が数多く寄せられていました。今回、Axcelead DDPとパートナーシップ基本契約を締結することで顧客ニーズに応え、より一層、顧客企業の創薬研究・事業の発展と医療の質向上に貢献できることを嬉しく思います」と述べています。

 Axcelead DDPのCSO 伊井 雅幸は、「仮説生成AIを活用したデータ解析に強みを有するFRONTEOとのパートナーシップを通じてAI創薬の支援事業をさらに強化することができることを嬉しく思います。FRONTEOのAIエンジンが生成した仮説に対して、当社が培ってきた創薬研究力を活かしたウェット研究を実施することで、お客様の創薬研究をこれまで以上に加速することが可能になります。当社は、創薬プラットフォーム企業として、引き続き、お客様の画期的新薬の創出に貢献してまいります」と述べています。

以上

【FRONTEOについて】 URL:https://www.fronteo.com/
FRONTEOは、自社開発AIエンジン「KIBIT(キビット)」を用いた多様なAIソリューションとサービスを提供するデータ解析企業です。「記録に埋もれたリスクとチャンスを見逃さないソリューションを提供し、情報社会のフェアネスを実現する」ことを理念とし、膨大な量のテキストデータや複雑なネットワークの中から意味のある重要な情報を抽出して、エキスパートの高度な判断を支援する自然言語処理ならびにネットワーク解析技術を強みとしています。リーガルテックAI、ビジネスインテリジェンス、ライフサイエンスAI、経済安全保障の各領域で事業を展開し、さまざまな企業の課題や社会課題の解決に貢献しています。2003年8月創業、2007年6月26日東証マザーズ(現:東証グロース)上場。日本、米国、韓国、台湾で事業を展開。第一種医療機器製造販売業許可取得、管理医療機器販売業届出。資本金3,042,317千円(2023年3月31日時点)。
※FRONTEO、KIBIT、Drug Discovery AI FactoryはFRONTEOの日本における登録商標です。

【Axcelead DDPについて】
Axcelead DDPは、2017年7月に武田薬品工業株式会社の創薬プラットフォーム事業を継承して事業を開始した国内初の創薬ソリューションプロバイダーです。創薬に必要なほぼ全ての機能を有し、創薬ターゲットの探索から医薬品候補化合物の最適化、さらには臨床開発への橋渡しプロセスまでの非臨床創薬研究サービスをワンストップで提供しています。https://www.axcelead.com/

2024-04-18T19:17:39+09:002023/11/06|
Go to Top