Podocyte specific exon skipping after disease onset improves kidney pathology and function in a mouse model of Alport syndrome
Published Date : November 25, 2025詳細はこちらから
論文の概要:
Alport症候群は、遺伝子変異により進行性の腎不全を引き起こす難治性疾患です。本研究はエクソンスキッピング療法の有効性の検証を目的とし、患者由来の変異を導入したAlportモデルマウスに対し、Cre-loxPシステムを用いて、遺伝子工学的にエクソンスキッピングを施しました。本マウスは慢性腎疾患と類似した病態を形成しますが、タモキシフェン誘導型のポドサイト特異的なエクソン21スキッピングにより、発症前後のいずれのタイミングでもIV型コラーゲンα5鎖の発現が回復し、腎機能や組織病態が改善されました。特に、蛋白尿出現後の治療でも糸球体障害の進行抑制が確認され、進行期においても治療効果が期待できる可能性を示しました。本成果は、アルポート症候群をはじめとする単一遺伝子疾患に対するエクソンスキッピング療法の開発に向けた重要な一歩となると考えています。
【Axcelead DDPのソリューション】
Axceleadでは、創薬研究を支援するための遺伝子改変動物作製から薬効・病理評価までをワンストップで提供します。疾患モデル動物の精密な設計から作製、遺伝子改変の確認までを一貫して対応し、研究目的に応じた柔軟なサポートが可能です。さらに、薬効・安全性評価に不可欠な病理解析では、病理専門家による高品質な組織学的評価を実施しています。疾患モデル動物を活用した機能解析や治療効果検証など、創薬における複雑な課題解決を強力にサポートします。疾患モデル構築や薬効評価でお困りであれば、ぜひ当社にご相談ください。
関連サービス:AXCCマウス

階上 健太郎 Pharmacology, Genetically modified Animals
工学修士。2009年東北大学大学院工学研究科修了後、武田薬品工業を経て、2017年にAxcelead Drug Discovery Partners株式会社に入社。遺伝子改変マウス、ラットの作出、および解析業務に従事。お客様のご要望に合わせた最適な遺伝子改変動物をご提供します。薬理試験や病理解析など他試験との組み合わせも、お気軽にお問い合わせください。

堀 遼太郎 Pharmacology, Integrated Pathology
臨床検査技師。2008年に武田薬品工業株式会社に入社し、安全性評価部門で病理組織検査を担当。2017年にAxcelead Drug Discovery Partners株式会社に転籍。安全性評価、薬効評価に関連する病理組織検査や、空間的トランスクリプトミクス研究を担当。
