2025年11月22と23日に静岡市で開催される日本環境変異原ゲノム学会 第54回大会で、Safety BUの吉田研究員がポスター発表をします。本学会への参加を予定されている方は、是非発表をご覧ください。
【学会概要】
日本環境変異原ゲノム学会 第54回大会
【ポスター発表】
日時:2025年11月23日(日)13:35-14:35
場所: 静岡県立大学・草薙キャンパス
タイトル:「染色体構造異常のスクリーニングにおけるγH2AXアッセイの有用性評価」
著者:松本朱美、吉田唯真、原田裕美子、田村麻耶、中西豊
ポスター番号:P-50
【発表概要】
医薬品開発後期での染色体構造異常の検出は開発中止や遅延を招くため、創薬段階での選別が重要です。また、近年開発されている核酸結合性低分子(NBSMs)はDNA損傷を介した染色体異常が懸念され、創薬段階で使用可能な迅速かつ高感度な評価法が求められています。今回我々は、 DNA鎖切断を高感度に検出可能なγH2AXを指標とするアッセイの有用性を、染色体構造異常スクリーニング法として検証しました。
現在探索段階で広く用いられているスクリーニング in vitro 小核試験 (MicroFlow法) に比べ、γH2AXアッセイでは10分の1以下の極少量のサンプルで実施でき、わずか5日で完了します。また、既知染色体構造異常誘発物質及びNBSMsの正答率はそれぞれ85%、87.5%でした。さらに、小核試験で誤って陽性と判定されることがある非遺伝毒性アポトーシス誘導剤も、γH2AXアッセイでは正しく陰性と判定され、高精度である事も示唆されました。これらの結果から、γH2AXアッセイは、染色体構造異常のスクリーニング試験として有用であると考えています。
【Axcelead DDPのソリューション】
Axceleadでは、リード化合物の最適化過程を推進する īn vitro 探索安全性スクリーニング評価サービスを提供しています。その中でも特に遺伝毒性の評価では、γH2AXアッセイ以外にも様々なサービスを提供しています。各種プロジェクトおよび化合物の特性や課題に応じて、お客様のニーズに合わせた最適な遺伝毒性評価戦略を提案しますので、お困りの際は、当社にご相談ください。
【関連サービス】
In vitro 探索安全性スクリーニング

吉田 唯真 Safety Business Unit
2013年より、武田薬品工業株式会社及びAxcelead DDPにて各種安全性評価に従事。2017年から RNA modulatorや核酸医薬品を初めとする New modality の安全性評価を開発
