2025年12月5日

アルポート症候群モデルマウスにおけるエクソンスキッピングに関する研究論文がScientific Reportsに掲載されました

Podocyte specific exon skipping after disease onset improves kidney pathology and function in a mouse model of Alport syndrome

Published Date : November 25, 2025navigate_next詳細はこちらから

論文の概要:
Alport症候群は、遺伝子変異により進行性の腎不全を引き起こす難治性疾患です。本研究はエクソンスキッピング療法の有効性の検証を目的とし、患者由来の変異を導入したAlportモデルマウスに対し、Cre-loxPシステムを用いて、遺伝子工学的にエクソンスキッピングを施しました。本マウスは慢性腎疾患と類似した病態を形成しますが、タモキシフェン誘導型のポドサイト特異的なエクソン21スキッピングにより、発症前後のいずれのタイミングでもIV型コラーゲンα5鎖の発現が回復し、腎機能や組織病態が改善されました。特に、蛋白尿出現後の治療でも糸球体障害の進行抑制が確認され、進行期においても治療効果が期待できる可能性を示しました。本成果は、アルポート症候群をはじめとする単一遺伝子疾患に対するエクソンスキッピング療法の開発に向けた重要な一歩となると考えています。

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