2025年10月7日

DMPK BU 野中研究員が日本薬物動態学会第40回年会でポスター発表をします

2025年10月20~23日の4日間、京都府で開催される日本薬物動態学会第40回年会で、DMPK BU 野中研究員がポスター発表をします。本学会への参加を予定されている方は、是非発表をご覧ください。

【学会概要】
日本薬物動態学会第40回年会

【ポスター発表】
日時:2025年10月22日(水)17:10-18:10
場所: 京都市勧業館 「みやこめっせ」
タイトル:「抗ヒトIgGイムノキャプチャーとインタクトMSを用いたADC開発初期段階におけるマウス血漿中のin vivo DAR評価法」
Presentation number:P-128

【発表概要】
抗体薬物複合体(ADC)は、抗体の標的特異性と薬物の効果を組み合わせた医薬品として注目を集めています。その開発においてDAR(Drug-to-Antibody Ratio:薬物–抗体比)は薬効と安全性を左右する極めて重要な指標です。しかし、探索段階では標的抗原やペイロード特異的抗体の入手が難しく、従来のげっ歯類での薬物動態試験ではin vivoでのDAR解析が困難という課題がありました。
私たちはこの課題に対し、抗ヒトIgG抗体を用いた免疫キャプチャーとインタクト質量分析を組み合わせた新しい評価法を検討しました。本手法を用いることで、標的やペイロードに特異的な試薬を使わずにマウス血漿中ADCの 時間依存的DARプロファイルを取得できました。これにより、研究初期段階からADCの効率的かつ迅速な最適化が可能となります。
今回の発表では、モデル薬剤T-DM1 を用いて本手法の有用性を実証しました。この成果が今後のADC研究・開発を加速し、より効果的で安全性の高い新薬の創出につながることを期待します。

【Axcelead DDPのソリューション】
Axcelead DDPは、ADCの薬物動態評価、免疫キャプチャー技術、質量分析解析に豊富な経験を有しており、探索段階から一貫したサポートを提供します。標的やペイロード特異的抗体が入手できない場合でも、当社が開発した抗ヒトIgG免疫キャプチャーとインタクト質量分析の手法によりマウス血漿中の時間依存的なDARプロファイルを取得可能です。得られたデータは薬物放出挙動の解析や候補化合物の最適化に活用できます。ADCのDAR評価をご検討の際は、是非、当社にご相談ください。

野中 雅美 DMPK Business Unit
武田薬品工業株式会社を経て、2017年にAxcelead Drug Discovery Partners 株式会社に入社。探索から開発ステージの薬物代謝研究に従事。

 

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