日時:2023年9月12日(火)12:00-12:30
セミナー概要:
人工知能(AI)の進化に伴い、様々な分野でデジタルトランスフォーメーションが加速しています。創薬研究において欠かすことのできない実験動物の行動評価においても、既存の試験の自動化やこれまで見れなかった新規表現系の評価に、画像やAIの応用が進んでいます。AIに多くのデータを学習させるには動物の行動を正しく理解、定義づけしてラベル付けを行う「アノテーション」が重要となります。このため、画像やAIの取り扱いに必要な知識に加え、動物の行動や薬理・毒性試験に対する理解が不可欠です。本セミナーでは、東京大学獣医薬理学研究室の村田先生をお迎えして、画像とAIを用いた薬理・毒性試験の自動化と動物行動の新たな表現型の探索について、これまでの成果と今後の展望についてご紹介いただきます。
演者紹介

村田幸久 先生 東京大学大学院 農学生命科学研究科 准教授
博士 (獣医学)。2004年に東京大学 大学院農学生命科学研究科獣医学専攻 博士課程を修了。アメリカ イェール大学の医学部研究員を経て、2005年に東京大学 大学院農学生命科学研究科の助教、2013年には同准教授に就任。「人と動物の命を救う」というミッションのもと、AIを用いた信頼性の高い動物行動評価系の構築を精力的に進めている。AIによる行動自動解析に関する論文数は2報。