Axcelead社員インタビュー#003

迷ったときこそ、困難な方へ

横山孝太朗 
統合トランスレーショナル研究 主席研究員

教科書に載るような写真を撮りたい!

2017年に武田薬品工業からAxcelead Drug Discovery Partnersへ転籍し血液検査や標本作製(免疫染色や画像解析なども)、そして病理組織検査を行うチームをリードしています。それぞれの技術を目当てに異なるお客様からご依頼を受けることもありますが、薬効試験や毒性試験といった場面ではひとつのチームであることを活かし、これらの技術を総合して動物の状態により深く迫れる(病態を理解する)ことに面白さを感じます。
 
そもそも、標本作製技術や顕微鏡観察技術に興味を持ったのは「教科書に載るような写真を撮りたい!」「模式図やイラストなど想像で描くのではなく、自分の目で見たことを載せたい!」と思ったからです。ですので、顕微鏡や染色方法など、組織を可視化するためのツールを使いこなせるようになりたくて、大学では専門の教授の元で学び、生物現象を可視化する方法を探求しました。

創薬に携わる自分の役割、取り組む姿勢の原点

社会人になって2年目のある日、今と同じように組織染色の仕事をしていたことがありました。薬の投与によってある神経細胞が活性化していることを示唆するきれいな写真が撮れ、定性的な結果として上司に報告したところ。「え、それで終わり?それじゃあ、Go/No-Goの判断できないじゃない。」と言われました。私は、組織染色に定量性を持たせることは不可能、無意味と考えていたため、そこで思考が停止していました。しかし、上司の一言で、会社の仕事とはそういうことかと気づかされ、すぐに、数十枚の画像について活性化している細胞の数をひたすら手動でカウントし続け、グラフに起こし、統計解析を行ったところ有意な変化として捉えることができました。その日は、ちょうど会社のレクリエーションがあり、外の庭でBBQが行われ、私も楽しみにしていたのですが、参加出来ずカウントは夜まで続きました。上司はBBQに参加はしたものの早々に引き上げて、居室に戻ってデスクワークを続け、深夜近かったのですが、私の報告が上がるまで静かに待っていてくれました。結果を報告すると、「よくやったね。ここまでやるのが会社の仕事。」と笑顔で言葉をかけてくれました。その日を境に、“染めるだけでは終わらない”、といった今の仕事への姿勢につながっています。

困難な方を選択したからこそ

武田薬品からAxceleadに転籍したことで、試験を委託する側から受託する側へ。一研究員として自身の研究・役割を遂行する立場から、チームをリードする立場へ。仕事内容も薬の種を作る仕事から、創薬研究の後期のフェーズである安全性へとガラッと変わりました。正直、お話をいただいた時は悩みました。責任も大きくなりますし、今までやったことのない仕事でしたから。ですが、これまでと同じ環境よりも困難に思える方を選択したのは、「迷ったときは困難な方を選択しよう!」と大切な人に言われたことがあって、以来、人生で何か悩んだ時や迷った時こそ困難な方を選択することを大切にしています。
 
結果、様々な価値観の方と出会うことが増えたことで、視野が広がり「これはこういうもの」という先入観が減り、以前と比べると柔軟性が高くなったように思いますし、その違いが面白いなと感じています。

立場が変わり見えたことを活かして

委託していた立場だったからこそお客様の気持ちを理解できることもあると思っています。しかし、お客様の気持ちにちゃんと寄り添えているか?といわれると正直、至らない点もあるかと思いますが、創薬に熱い想いを持った方に技術とアイデアで新たな視点を提供し、全力を尽くしてサポートさせていただきます。

横山孝太朗 
統合トランスレーショナル研究 主席研究員
埼玉大学大学院理工学研究科博士課程修了後、武田薬品工業へ入社。入社当初から初期課題検討を担う研究所に配属され、ペプチド性抗肥満薬の研究に従事。その後、免疫組織化学等の技術を活かしながら、再生医療研究へシフトし、「見て評価」する研究を継続。2017年にAxcelead Drug Discovery Partnersへ転籍し、病理部門をリード。現在も「見ること」に情熱を燃やしつつお客様の研究をサポートしている。